プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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2012/06/27 (Wed)
詩
休日のオフィスでひとり
コピーをとってる
何度とり直しても
文字や記号は
羽をはやし逃げてしまうから
白い紙だけが高く積まれていく
明日までに終えなければ、
と思う
明日がくることが
当然のことのように
窓の外から波音が聞こえる
高い建物が並んでいるけれど
それでも背伸びをすれば
うっすらと海も見える
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2012/06/26 (Tue)
詩
下着の縦と横が
垂直に交わる
そのようなところが
指定の喫煙所
煙にまみれ
自転車はすべて
曲がっている
下着は優しい
縦と横があるから
指は縦をなぞり
そのままついと
対角線に進み
進むと
進めない自転車
乗れない自転車
対角線が見つからずに
さらに曲がる自転車
両親の背中は
いつも淋しそうだった
と語り合う喫煙者たち
下着のお礼を
両親に言いたい
と語り合う喫煙者たち
違法駐輪は駄目
と下着売場で呟く主任も
そこから先の話も
愛を捨てられない
2012/06/24 (Sun)
詩
運河に沿って
空の下駄箱が並ぶ
靴はまだ誰かの
想像でしかないから
父は今朝も裸足のまま
戦争に出かけた
船着場で
子どもが遊ぶ
声は聞こえなくても
音でわかる
裏の楊おばさんが
赤い鶏卵の入った
買い物袋を提げて
歩いてくる
蟻の行列を
器用に跨ぐ
乳房が揺れる
2012/06/23 (Sat)
詩
椅子に座ると
海が見える
水平線の向こうでは
犬が笑っている
知らない異国の言葉で
信号が変わり
スクランブル交差点が
背丈の違う人々で
溢れかえる
皆、舗装を痛めないように
優しい歩調ですれ違ってる
立ち上がる
邪魔にならない場所まで
椅子を動かす
2012/06/21 (Thu)
詩
砂漠にさくらが咲いた
砂漠中の魚が集まってきて
あたり一面、銀色に輝いている
わたしが目を閉じると
さくらは散り
砂は空へと帰っていく
そして魚たちはみな
記憶の届かないところへと
逃げて行ってしまう
2012/06/13 (Wed)
詩
ダムのほとりにある木造の役場に
申請書を出した
数枚の資料を添付した
簡素な手続きで済む些細なものでも
無いと困ることが時々ある
花が咲いている
名前が思い出せない
きみが好きだった花はもう
名前しか思い出せないのに
2012/06/10 (Sun)
詩
コンクリートの上で
小ぶりの卵が朝露に輝いていた
トンネルを抜けた役者たちは
そのまま川沿いを進んだ
数メートル手前まで来ている、
あれはたぶん桜前線
ほんの少し音がするね
上り坂もだらだらと長く続く
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