プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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口をふさいだ人と
耳をふさいだ人が
ただ見詰め合ってる
目をふさいでいるぼくに
きみが教えてくれた
冷え性のきみの手が
ぼくの身体のどこかに触れていて
少し温かい
何も見ない
ということはとても簡単だ
きみの諦めが
ぼくからとても遠い
耳をふさいだ人が
ただ見詰め合ってる
目をふさいでいるぼくに
きみが教えてくれた
冷え性のきみの手が
ぼくの身体のどこかに触れていて
少し温かい
何も見ない
ということはとても簡単だ
きみの諦めが
ぼくからとても遠い
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爆弾は
言いたいことを言うと
爆発
することもなく
カラスミのスパゲッティを
平らげる
それって美味しいの?
爆発的に美味しいッス
それから
小春日和の日差しに
少し傾いた
丸い影をつくったまま
すっかりおとなしい
僕らの身体の外で
何かのお祭りのように
たくさんの爆弾が
爆発していった
発言を許されること無く
言いたいことを言うと
爆発
することもなく
カラスミのスパゲッティを
平らげる
それって美味しいの?
爆発的に美味しいッス
それから
小春日和の日差しに
少し傾いた
丸い影をつくったまま
すっかりおとなしい
僕らの身体の外で
何かのお祭りのように
たくさんの爆弾が
爆発していった
発言を許されること無く


タクシー未満の部屋を
間借りすると
運転手がいません
タクシー未満の部屋なので
運転手未満の僕がいます
それから線路のように
どこまでも間延びした
顔の恋人
そのために僕は
一本の枕木で良かった
のかもしれない
というもしかしたらの話を
たくさんしようと思いました
どこにも出発しない
この部屋で
間借りすると
運転手がいません
タクシー未満の部屋なので
運転手未満の僕がいます
それから線路のように
どこまでも間延びした
顔の恋人
そのために僕は
一本の枕木で良かった
のかもしれない
というもしかしたらの話を
たくさんしようと思いました
どこにも出発しない
この部屋で


飛べないから
ビブラートがかかった
針金の先
ステンレスの廊下
突き当りを見失った
憤死している僕の恋人
片付けられることのない夕食
まだ支度されてないリビングで
共同の指先が
光源を探して屈伸
続けたまま
ケーキ・オ・フリュイ
足音だと思ってはいけない
それは、律
沢山の名前が書き込まれた天気予報図に
書き込んだのは沢山の子供
鼓動だと思ってはいけない
心臓のうそを
それは、律
突き当たり
ターン
ビブラートがかかった
針金の先
ステンレスの廊下
突き当りを見失った
憤死している僕の恋人
片付けられることのない夕食
まだ支度されてないリビングで
共同の指先が
光源を探して屈伸
続けたまま
ケーキ・オ・フリュイ
足音だと思ってはいけない
それは、律
沢山の名前が書き込まれた天気予報図に
書き込んだのは沢山の子供
鼓動だと思ってはいけない
心臓のうそを
それは、律
突き当たり
ターン


投げやりなタコ焼きが
ソースの匂いを振り撒きながら
僕を食べに玄関まで来ている
食べられたくない僕は
お守りを握りしめるけれど
よく見るとそれはカブトムシの幼虫
行き所を無くしたまま白く丸まっている
そんなことはお構いなしに
投げやりなタコ焼きは部屋にあがり込み
勝手に冷蔵庫を開け麦茶を飲むと
朝刊のクロスワード・パズルを解き始める
強く握りすぎて
幼虫は成虫になってしまった
メスなので少しがっかりもしたが
いつの日か卵を産めるように窓から放す
すべての桝目を埋め終え
投げやりなタコ焼きは僕をゆっくりと食べる
溶けていく音が波のようで良かった
胃にもきっと優しいはずだ
お父さん、お母さん
先立つ不幸をお許しください
人並みに言ってみる
本当は二人が生きてる間に言いたかった
ソースの匂いを振り撒きながら
僕を食べに玄関まで来ている
食べられたくない僕は
お守りを握りしめるけれど
よく見るとそれはカブトムシの幼虫
行き所を無くしたまま白く丸まっている
そんなことはお構いなしに
投げやりなタコ焼きは部屋にあがり込み
勝手に冷蔵庫を開け麦茶を飲むと
朝刊のクロスワード・パズルを解き始める
強く握りすぎて
幼虫は成虫になってしまった
メスなので少しがっかりもしたが
いつの日か卵を産めるように窓から放す
すべての桝目を埋め終え
投げやりなタコ焼きは僕をゆっくりと食べる
溶けていく音が波のようで良かった
胃にもきっと優しいはずだ
お父さん、お母さん
先立つ不幸をお許しください
人並みに言ってみる
本当は二人が生きてる間に言いたかった


悲しいと言って君が
釣り糸に噛み付くから
僕はまた一つ疑似餌をつける
ショップに並べられた僕らの履歴書は
いつも濡れていて
釣り上げてしまったものを未来と呼んでも
誰も咎めはしない
二人して川面に待機している電車に乗ったのは
君の悲しみが本物になりそうだから
釣り竿だけが許された切符
窓を全開にして
二度と会えない人の名を何度も叫ぼう
僕らの成長は痛くて
まだ始まったばかりだ
釣り糸に噛み付くから
僕はまた一つ疑似餌をつける
ショップに並べられた僕らの履歴書は
いつも濡れていて
釣り上げてしまったものを未来と呼んでも
誰も咎めはしない
二人して川面に待機している電車に乗ったのは
君の悲しみが本物になりそうだから
釣り竿だけが許された切符
窓を全開にして
二度と会えない人の名を何度も叫ぼう
僕らの成長は痛くて
まだ始まったばかりだ


どこからかまた盗賊が来て
盗んでいった
かまぼこ板だけなら良かった
かまぼこまで盗まれたら
僕ら家族はかまぼこを食べられない
子供たちは泥棒さんが来た、と大はしゃぎし
とりわけ下の子は
泥棒さんにお手紙を書くのだと言って聞かない
チラシの裏側に
昨日牧場で見た牛さんが食べられませんように
と泣きながら願い事を書いている
僕は寝転び少し高くなった天井を見る
行きたい所ではなく
行けない所を消去法で塗りつぶしていく
そろそろそんな時期なのかもしれない
かまぼこ売り切れだったわ
そう言って玄関でサンダルを脱ぐ君に
えーっ、と上の子が不満の声を上げる
子供とはきっとそういうものだ
盗んでいった
かまぼこ板だけなら良かった
かまぼこまで盗まれたら
僕ら家族はかまぼこを食べられない
子供たちは泥棒さんが来た、と大はしゃぎし
とりわけ下の子は
泥棒さんにお手紙を書くのだと言って聞かない
チラシの裏側に
昨日牧場で見た牛さんが食べられませんように
と泣きながら願い事を書いている
僕は寝転び少し高くなった天井を見る
行きたい所ではなく
行けない所を消去法で塗りつぶしていく
そろそろそんな時期なのかもしれない
かまぼこ売り切れだったわ
そう言って玄関でサンダルを脱ぐ君に
えーっ、と上の子が不満の声を上げる
子供とはきっとそういうものだ


列車に向かって吠えて
吠え尽くそうとする
仔犬の目
は怒りに満ち
まだ私を許していない
信用金庫の前で立ち話をする二人
昨日もそこにいた気がする
確かに私はいなかったのに
陽光を浴びた魚群のように
大学病院行きのバスがゆっくりと
ロータリーを折り返す
昔あのバスに乗ったまま
帰って来なかった人
苗字が駅名
吠え尽くそうとする
仔犬の目
は怒りに満ち
まだ私を許していない
信用金庫の前で立ち話をする二人
昨日もそこにいた気がする
確かに私はいなかったのに
陽光を浴びた魚群のように
大学病院行きのバスがゆっくりと
ロータリーを折り返す
昔あのバスに乗ったまま
帰って来なかった人
苗字が駅名


モノを置かないでください
と張り紙のあるところに
モノを置いた
そんな些細なことがきっかけで
そんな些細なことの積み重ねだったのだろう
「いつもの」
そう修飾された朝は
あっけなく崩壊する
大切な人の顔を思い出しているのに
自分の名を呼んでしまう
腹立たしさに何かを叩き壊してやりたくなったが
手に取るとどれもこれも勿体無く感じる
と張り紙のあるところに
モノを置いた
そんな些細なことがきっかけで
そんな些細なことの積み重ねだったのだろう
「いつもの」
そう修飾された朝は
あっけなく崩壊する
大切な人の顔を思い出しているのに
自分の名を呼んでしまう
腹立たしさに何かを叩き壊してやりたくなったが
手に取るとどれもこれも勿体無く感じる