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こっそりと詩を書く男の人
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たもつ
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男性
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1967/06/05
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こっそりと詩を書く男の人
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2011/02/26 (Sat)
 
 
これから結婚について書きます。
その前に男性側の視点であることを前提としなければなりません。
何故なら私が男だからです。
女性側からの視点で書くことも不可能ではありません。
ありませんが、そのためには想像が必要です。
ここでは想像はしないこととします。
女性の方におかれましては、これ以降、有益な情報は無いものと思われます。
したがってご注意ください。
興味のある方は別です。
しかしながら私には興味が有るか無いかはわかりません。
自己責任、ということになろうかと思います。
次に、結婚相手は女性であることを想定しています。
想像はしませんが想定はします。
変ですね、ふふふ。
残念ながらわが国においては同性による結婚は認められていません。
同性しか愛せない方はこれからの話はどうでも良いことと思われます。
ただ一言だけ付け加えさせていただければ愛は愛以外の何ものでもありません。
同性しか愛せない、愛した人がたまたま同性だったなどありますが、
様々なケースが。ここは倒置法です。
愛を惜しんではいけません。
結局、行き着くところは同じです。
おやおや、既に結論が出てしまいました。
結論が出た以上、すべての方がこの先を読む必要はなくなりました。
しかし、私は書きます。
何故ならタイトルにある「結婚について」まだ何も語っていないからです。
そもそもこんなグダグダな文をここまで読んでいる方がいるかどうか疑門です。
誤字があったことに気がつきましたか?
そう「疑門」ではなく「疑問」が正解です。
長くなりましたが前置きは以上です。
本題に入ります。
結婚するにあたって先ず必要なものは相手です。
相手がいなければそれは結婚ではありません。
立派な結婚式を挙げても相手がいなければ結婚にはなりません。
もちろん様々な事情で相手も無く挙式されることもあるかもしれません。
大抵は悲しい理由があります。
そっとしておいてください。
次に自分が相手に好意を持っていることを伝える必要があります。
うっかり「好意」を「行為」と書くところでしたが、それはあまりに性急です。
「行為」に至るには「合意」が必須です。
結果的に駄洒落のようになってしまいました。
良くあることです。
例えば、傘がかさばるな、と思ってよく見たら掘り炬燵だったことがあります。
その時わたしはありませんでした、宅配業者でも、引越し業者でも。倒置法です。
なんで自転車。これが体言止めです。
相手も自分に好意を抱いていることが確認できたら次はプロポーズです。
さて、ここで言う「相手」とはある程度のお付き合いをした「相手」です。
お付き合い、と言っても程度は異なります。
敢えて言うならば友だち以上、でしょうか。
友だち以上恋人未満、きますね、きゅんと。三回目の倒置法としては。
間違っても初対面の方や知り合い程度の人にプロポーズをしてはなりません。
例え相手が自分に好意を持っていることが確認できたとしてもです。
学生時代の友人であるO君の口説き文句が「結婚しよう」でした。
ゼミの飲み会で、ふとただの知り合い程度の女性の隣に座り言います。
これがまた決まるんだ。
これがまた決まるんだ。
これがまた決まるんだ。
悔しいので三回程度述べました。
O君がイケメンだった、ということもありましたが、自然な姿勢には嫌味がありませんでした。
ちなみにO君はイケメンでしたが、イエメンは中東にある王国です。
石油の産出量は常に上位です。人口は約300万人。暑い国です。乾燥しています。
知っている知識総動員でイエメンについて語っています。
手元に資料があるわけではないので、すべて記憶です。
想像ではありません。想像はしません。
あくまで私の記憶です。
もし事実と異なっているならば、それは私の記憶が間違っているのではありません。
記憶の引き出し方が間違っているのです。
イエメンに対する正しい記憶は私の海豚にきちんとあります。
ツッコミを入れるところですよ、ここは。
例えば、冷蔵庫にスルメがあったとします。
スルメは冷蔵庫で保存するものなのか疑わしいところですが、そうであったと仮定します。
私はその日、体調が悪く、逆立ちをして、足で冷蔵庫の中の物を取り出すことになりました。
繰り返します。仮定の話です。
ところが、取れたのはスルメではなく生のイカでした。
この場合、スルメが生のイカに変化したわけではありません。
いくら逆立ちして足で取ったとしてもそんなことはありえません。
世の中のすべての法則がひっくり返ります。
よって、スルメといっしょに生のイカも入っていた、と推測できます。
ここがポイントです。
冷蔵庫の中には、正しいスルメと正しい生のイカが入っていました。
正しい生のイカを足で取ってしまった、ということです。
正しいスルメ、つまり正しいイエメンはちゃんと保存されているのです。
ただ、体調が悪かったのが問題でした。
仮定の話だとはいえ、私の体調が悪かったのがすべてでした。
だからこれ以上責めないでください。
私は犬を飼っています。
と、唐突に。
これは自己紹介です。
大事なことを忘れてました。
基本情報として私が男であることは先述したとおりです。
他に私を紹介するにあたり、特筆すべきことを考えました。
私には特筆すべきことはありません。
裏返すと、特筆するならば、すべてが特筆すべき事項です。
私、を語るためには、身体的特徴、性癖、趣味趣向、住所、家系、学歴、環境、DNA情報等。
それらすべてがなければ私を語れません。
しかしこの限られた時間の中で私のすべてを語ることは不可能な状況です。
したがって、ランダムでひとつだけチョイスしました。
私は犬を飼っています。
良いセンテンスです。
さて、本題はこれくらいにして、少し話を脱線しましょう。
プロポーズした相手にOKの返事をもらえれば、次のステップに進めます。
脱線したつもりがいつの間にか本題に戻っていたので驚かれた方もいたでしょう。
ここまで読んでいる人がいるとして。
これからはドミノ倒しのように話は進んでいきます。
正しい比喩かどうか自信はありませんが。
お互いの価値観について話し合う必要があります。
これはプロポーズと順序が逆になるかもしれません。
そんな感じで進んでいくとお互いの親に紹介したり、結婚式の日程を決めたり。
だいたい、式の後で披露宴ですので、披露宴の日程も同時に決めます。
誰を式に呼ぶか。一番もめるところです。
結婚式の前には必ず一度は喧嘩になります。
絶対です。絶対にです。
結婚後の住居も確保しなければなりません。
入籍が先か、結婚式が先か。
ここまでの数行は実に事務的に粛々と進んでとても良い感じです。
晴れて結婚したとしてもそれはゴールではありません。
新たな人生のスタートです。
ちなみに三つの大事な袋は、給料袋、お袋、堪忍袋です。
スピーチでこの話を聞けなかった人は一生後悔して構いません。
結婚は「人生の墓場」という人もいますが、それは違います。
墓場は死んだ人しか入れません。生きているのです。
正しく言おうとすれば「生き地獄」です。
いえ、そんなことはありません。まったく逆です。
「生き地獄」を逆にすると「死に天国」でしょうか。
良い気がしてきます。
結婚するといろいろなことが起こります。
二人で海に行ったり、二人でパーティーをしたり、ドライブをしたり、温泉旅行をしたり。
散歩している途中で将来はこんな家に住みたいね、とか、今日のご飯は美味しかったよ、とか。
地面に落ちている硬貨を拾ったり、名前を呼んだり。
まだまだありますが、疲れることが多々あります。
しかし、最後はやはり愛です。
偽物の愛、という言葉があります。
偽物の愛について語るならば、本物の愛について定義しなければなりません。
その定義は人によって千差万別です。
つまり、世の中は本物の愛で溢れかえっている、ということです。
その結果、世の中は偽物の愛で溢れかえっている、ということにもなります。
けれど、これだけは言えます。
いつ、いかなる時でも
愛を惜しんではいけません。



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2007/11/11 (Sun)
語らないでいると
ケニアがある
暗闇の中
愛美が物語の続きをせがんでいる
言うなれば足だ
五本指のソックスで
地表が埋め尽くされていく
人に理由などないように
人であることに
理由などない

愛子は台所で夕食の仕度をしている
この時点ではまだ
愛美は誰からも産まれていない
遠くにある改札口で
草食性のライオンの群れが
草を食んでる
駅員がたいそう正直な人なので
愛美はそのことが少しつまらない
ならず者ならいいのに
語らないでいると
ケニアがある
言うなれば足
ナイロビで買った花柄のスリッパに
世界の重みが加わっていく

愛美は愛子から産まれなかった
よく似た親子、と言われることはなかったが
似ていない親子、と言われることもなかった
ただ、愛子が前を通りすぎた公園を
愛美が水鉄砲をもって走っただけだった
けれどそれも数年後のことだ
夏の暑い日のことだ

それでは配布した答案用紙に
あなたの必要なものを書いてください
試験官の声が会場に響く
いくらでも書くことができた
そのことが嬉しかった
最後に残った小さなスペースに

と書いた
でも本当に必要なのは愛だ
愛子はそう思った
でも本当に必要なのは愛だ
愛美もそう思った


2007/08/28 (Tue)
はさみ
兵藤ゆきより
大きなはさみを
買う
ポケットには入らないので
背負って
帰る
兵藤ゆきですら
背負ったことないのに
道が市街地に向かって
少し車で混んでる
子供の頃
兵藤ゆきを背負いたい
と言うと両親は
あの人はきっと有名な人だから
そう言って
柔らかい体のまま
テーブルを拭いたり
何か持ったりしていた
代わりに両親を
背負ってあげれば良かった
でも腐った匂いがして
淋しい感じしかしなかった
はさみ
のひんやりとした感覚が
背中に温められて
体温と同じ温度で
兵藤ゆきも同じくらいだろうか
少し懐かしい
腐ったような匂いに
足をとられそうになる
もしかしたらその匂いは
両親のものでも
はさみのものでもなく
自分のものかもしれない
そう思うと
生きた心地がしていない
おそらくあの日から
ずっとだ

2007/05/11 (Fri)
帽子の話はひととおり終わり
白い塀が先の方まで続いています
突き当たりの干物工場を右に
道順を教えてくれる指先は節くれだっていて
足元には重いものに潰されたような
カマキリの一部が残っていました
今年は貝毒が心配で、と
それはとても大事なことのようでした
路線バスが夏服の学生を数名乗せ
反対の方向へと走っていくのが
ここからも見えます
右耳から耳鳴りがこぼれそうなので
手で押さえたかったのですが
荷物を落とさないように
それだけで精一杯の気がしていました
2007/05/01 (Tue)
テレビの画面いっぱいに
モザイクがかかっている
娘は笑って見ているから
面白いアニメか何かなのだろう
低俗なものはきちんと排除され
僕らは安心を手に入れる
新聞の記事にもモザイクはかけられ
今日も世界はなんとなく
平和なのだ思う
原材料名や消費期限のモザイクは安全の証
僕らの毎日は
気づかいと優しさに守られている
包丁で切ってしまった、と
妻が絆創膏を探す
その指先にモザイク
傷口の深さなど誰も知らなくてよい
僕らは守られている
何の代償も払うことなく


  /今夜、僕は妻を抱くだろう
   お互いの卑猥な生殖器にはモザイクがかけられ
   初めての夜のように二人は小さく喘ぐだろう
   そしてまた僕は泣くだろう
   モザイクから溢れ出してしまう
   妻の生い立ちのために  

2007/04/30 (Mon)
母が縄跳びをしている
僕はしゃがんで回数を数えている
あんなに腰が痛い
と言っていたのに
背筋をピンと伸ばして
交差跳び、綾跳び、二重跳び
次々ときれいに跳んでみせる
既に数は百回を超えて
五百回目あたりからやっと
これは夢なのだと気づき始める
でもその様子が見事なので
まだ数えながら眺めてる
やがて日も暮れたけれど
星が見えないあの暗闇のあたりは
僕のまぶたなのだろう
母の縄跳びは続く
謝ることがあったはずなのに
おそらく
一生謝ることはないと思う

2007/04/24 (Tue)
白い牛が見たいというので
柵のところまで案内しました
ちょうど啼いているところでした
確かに牛は白かったのですが
着ていたワイシャツの方が
白と呼ぶに相応しかったかもしれません
それから事務室に戻り
酪農の歴史についての本を
書庫から持ってきて渡しました
貸出帳、という
表紙の文字は前任者が書いたもので
性格と同じように丁寧でした
名前と連絡先を記入してもらうと
手にかいた汗で
頁がめくれました
自分も少し汗ばんでました
遠い夏のお休みのようでした
2007/04/10 (Tue)
晴れた日に
ひばりの鳴き声を聞きながら
地雷を踏んで遊ぶ
僕らはまだ
子供のまま
誰が一番遠くまで脚を飛ばせるか
競い合って
ひばりの鳴き声を聞きながら
でも、もうちゃんは間違えて
死んじゃった
きっと今これを書いている人は
空調のきいた部屋で
泥水の代わりに
同じ色のコーヒーを飲んでる
今日も周りの人が死にませんように
なんて書いておけば
少しは罪滅ぼしをした気になって
喜んで嬉しい
でも、もうちゃんは
死んじゃった
ひばりの鳴き声を聞きながら
誰の死を引き受けるでもなく
もうちゃんが
死んじゃった
2007/03/27 (Tue)
たくさんの花を枯らした
サボテンやアロエも枯らしたし
ケフィアやカスピ海ヨーグルトも駄目にした
それでも命は大切にしなければならないからと
小さな虫はその形や色が嫌いでも
なるべく殺さずに逃がした
そして他の人が殺してくれた動物の肉は
牛や豚や鶏や魚に拘らず好んで食べた
僕らの中に咲いていた
たくさんの花も枯らしたけれど
枯らさなかった花は大事に育てた
絆の太さは必ずしも均一じゃない
信頼することで細くなったところや
諦めることで太くなったところもある
あなたに会えて良かった、と
誰に言っても恥ずかしくない
あなたに会えて良かった
2007/03/11 (Sun)
あなたが口を開ける
中には空が広がっている
雲が浮かんでいる
舌がある
少し乾燥している
その先に
喉ちんこがぶら下がっている
双発のプロペラ機が
飛んでいくのが見える
空の一番青いところで
子供が穴を掘っている
チョコレートのかけらを埋めて
チョコレートの木を育てると言う
たくさん食べられたらいいねと思う
白い歯が並ぶ
その歯並びの良さに
昔から憧れていた
若い鳥が
羽ばたく準備をしている
あなたが口を閉じる
何も失う必要のない
あなたの日々と部屋が
目の中にある

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* ILLUSTRATION BY nyao *