プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
ブログ内検索
カテゴリー
月間アーカイブ
最新コメント
[09/10 GOKU]
[11/09 つねさん]
[09/20 sechanco]
[06/07 たもつ]
[06/07 宮尾節子]
最新トラックバック
カウンター


タクシーで溺れた
昔はあんなにうまく泳げたのに
手足をばたばたさせても
座席の底のほうに沈んでいくばかりだ
ナイター中継を聴きながら
運転手さんが舌打ちをしている
水の中では舌打ちすらできない
心がとても綺麗に透き通りながら
これはきっと何かの練習なのだと思う
けれどそれは
今に限った話ではない
昔はあんなにうまく泳げたのに
手足をばたばたさせても
座席の底のほうに沈んでいくばかりだ
ナイター中継を聴きながら
運転手さんが舌打ちをしている
水の中では舌打ちすらできない
心がとても綺麗に透き通りながら
これはきっと何かの練習なのだと思う
けれどそれは
今に限った話ではない
PR


モラルを守るの、ラルモ
それは大切なこと大切なことよ
生きて再び歩いたりしてはだめ
火遊びもまた
街がひとつ陥落しているわ
ジス・イズ・ア・ペン
それは荒井注のギャグよ
スペルは忘れてしまった
けれど人はスペルで話をするわけじゃない
それは当たり前のこと当たり前のことよ
もうあなたは魂という言葉がなければ
存在することすらできない
そう、それがモラル
ああ雨が降ってきたわ
他の人が
取り込み忘れた洗濯物のことを考えている
ラルモ、あなたの代わりに
それは大切なこと大切なことよ
生きて再び歩いたりしてはだめ
火遊びもまた
街がひとつ陥落しているわ
ジス・イズ・ア・ペン
それは荒井注のギャグよ
スペルは忘れてしまった
けれど人はスペルで話をするわけじゃない
それは当たり前のこと当たり前のことよ
もうあなたは魂という言葉がなければ
存在することすらできない
そう、それがモラル
ああ雨が降ってきたわ
他の人が
取り込み忘れた洗濯物のことを考えている
ラルモ、あなたの代わりに


トムソンはがぜる
がぜり続ける
健やかに育ち
育ち続ける梢と梢の
間からメニューを覗き
何という名のファミリーレストランか
ハンバーグを和風セットで注文する
まるで都会だねここは
足元にはサバンナの負荷
この星の重力へと直結し
生きていく決心はつきました
死もきちんと恐れることができます
と、トムソンはがぜり
それでもビルの合間の切り立った空気に
朝焼けの匂いを感じると
トムソンはがぜったまま
地平線に留保しておいた
その速度を取り戻そうとする
がぜり続ける
健やかに育ち
育ち続ける梢と梢の
間からメニューを覗き
何という名のファミリーレストランか
ハンバーグを和風セットで注文する
まるで都会だねここは
足元にはサバンナの負荷
この星の重力へと直結し
生きていく決心はつきました
死もきちんと恐れることができます
と、トムソンはがぜり
それでもビルの合間の切り立った空気に
朝焼けの匂いを感じると
トムソンはがぜったまま
地平線に留保しておいた
その速度を取り戻そうとする


生きていくのだ
ブルゾンに袖をとおして
ショップの店員が
ボタンを掛け違えたまま
しめやかに執り行われます
本日の埋葬
自分しか見当たらない台所で
悲しみの真似事をするのは止めにしよう
もう誰も傷つかないのだから
先述した店員の性別はどちらだったか
恐らく重要なことではない
私にとっては
生きていくのだ
ブルゾンに袖をとおして
ブルゾンに袖をとおして
ショップの店員が
ボタンを掛け違えたまま
しめやかに執り行われます
本日の埋葬
自分しか見当たらない台所で
悲しみの真似事をするのは止めにしよう
もう誰も傷つかないのだから
先述した店員の性別はどちらだったか
恐らく重要なことではない
私にとっては
生きていくのだ
ブルゾンに袖をとおして


あるいは
ロボットがいるかのように
僕らの生活には
ささやかな潤いがある
目覚めとともに
お互いの強度を確かめあう
もう細胞壁を持たない
サブウェイ、いくつかのヒューストン
僕らの語感はとても似ていて
けれど何ひとつとして
おそろいではない
光合成の隙間から
覗くことのできる時系列
その突端はすでに失われた
薄いケージの中
ひまわり
絶叫
ロボットがいるかのように
僕らの生活には
ささやかな潤いがある
目覚めとともに
お互いの強度を確かめあう
もう細胞壁を持たない
サブウェイ、いくつかのヒューストン
僕らの語感はとても似ていて
けれど何ひとつとして
おそろいではない
光合成の隙間から
覗くことのできる時系列
その突端はすでに失われた
薄いケージの中
ひまわり
絶叫


海に行く
護岸の上で
いつも体操をしているおじさんと挨拶する
釣り糸を垂れる
魚が一匹釣れる
魚を一匹殺す
やがて日が暮れたので帰宅する
途中おじさんはもういない
今日は一匹しか殺せなかった
妻に言う
もう止してくださいね
悲しそうな顔をして
妻は鶏の首を折っている
波がきれいだった
そう返すのが僕の精一杯
海が無いなら無いでそれだけのことなのだけど
明日も海はある
それはきっと確実なことだ
毎日繰り返される僕らの深呼吸よりも
護岸の上で
いつも体操をしているおじさんと挨拶する
釣り糸を垂れる
魚が一匹釣れる
魚を一匹殺す
やがて日が暮れたので帰宅する
途中おじさんはもういない
今日は一匹しか殺せなかった
妻に言う
もう止してくださいね
悲しそうな顔をして
妻は鶏の首を折っている
波がきれいだった
そう返すのが僕の精一杯
海が無いなら無いでそれだけのことなのだけど
明日も海はある
それはきっと確実なことだ
毎日繰り返される僕らの深呼吸よりも


笑うことが苦手でした
泣くことはもっと下手くそでした
顔の端と端とがこんがらがって
笑っているのか泣いているのか
自分でもわからなくなる
そんな時は大抵怒っているのだ
と上手に笑う友だちがうらやましくて
いっしょに笑った
泣くことはもっと下手くそでした
顔の端と端とがこんがらがって
笑っているのか泣いているのか
自分でもわからなくなる
そんな時は大抵怒っているのだ
と上手に笑う友だちがうらやましくて
いっしょに笑った


君がぽかんと口を開けているのは
口の中で風が吹いているからだ
その正体が何であるのか
問う方法も知らないまま
ある日突然に
君は君であることに気づくだろう
そしてそれは
君が君で無いことを探しに行く
旅の始まりに過ぎない
子供よ
未だ信ずるべき未来を持たぬ者よ
同じ風が今でも
私の口の中で吹いている
口の中で風が吹いているからだ
その正体が何であるのか
問う方法も知らないまま
ある日突然に
君は君であることに気づくだろう
そしてそれは
君が君で無いことを探しに行く
旅の始まりに過ぎない
子供よ
未だ信ずるべき未来を持たぬ者よ
同じ風が今でも
私の口の中で吹いている