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こっそりと詩を書く男の人
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たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
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こっそりと詩を書く男の人
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2004/02/11 (Wed)

クレゾール、くれ!
と象からの留守番電話
鳩のために刑事はかける

それは喩えるなら
きっと春

明日はもっと優しい
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2004/02/03 (Tue)

定価は三百円
消費税をあわせれば三百十五円
それはそれとして
僕らは花見に行く
花を見に行く
定価三百円のものを持っていく
午後の春は放っておくと
鉄の酸化する音ばかり聞こえる
だから君は
そんなに泣いてはいけない
2004/02/01 (Sun)

ねえ、どうしたの、

食べてよ

好きだったでしょう

魚雷ライスよ、魚雷ライス

魚雷ライス

ねえ、魚雷ライスよ

魚雷ライス

魚雷ライスよ

食べてよ、魚雷ライス

好きだったでしょう

魚雷ライスよ

魚雷を避けないで

魚雷ライスなんだから

魚雷ライスよ

魚雷もいっしょに

ねえ、魚雷もいっしょよ

好きだったでしょう

初めてのデートで

美味しかったわ、魚雷ライス

そう、あのこ洒落たお店

魚雷ライスよ

魚雷ライス

ねえ、魚雷ライス

隣の橋本さんにもお裾分けしようかしら

だって魚雷ライスですもの

魚雷ライスですものね

魚雷ライスよ

あなたも大好きな

魚雷ライスよ




僕は君の白くて細い指ばかり見ていた
2004/01/29 (Thu)

つるがとべない
つるがとべないつるが
つつつつつるが
がるつるが
とべないがつると
ととべない
とべとべつる
がつる
るるる
るるるるとべない
つるがとべない

どんなに言葉を重ねても
空を見失って
2004/01/26 (Mon)

本日からスベスベマンジュウガニが課長の代理です
2004/01/23 (Fri)

ちぢんでいく
ちぢんでいくよ

君もそして僕も

まるで雨上がりのアスファルトにある
まだ見たことの無い物質のように

すべてのものは急ぎの用で満たされ
沈黙の波紋に追いついていく

どんなに微細な粒子になっても
つないだ手を離しはしないと
すでに決めていた
2004/01/20 (Tue)
やったあ!やったあ!
風呂だ!風呂だ!
やったあ!風呂だ!
風呂だ!やったあ!
ふろふろふろふろふろふろふろふろふ
こすれ!こすれ!こすれ!
こおおおすうううれえええ
あかあかあかあかあ・か・だ・ぜ
だし!だし!だし!
俺のだし
だしの俺
みからでただし
でたらみな俺!おれ!おれ!おれ!
違う、それはギョーザだ!
違う、それはチャーシューだ!
違う、それはザーサイだ!
すまん、メンマよ!ナルトよ!納豆よ!
飲む飲む飲む飲む!飲む!
来い!おおなみ!
さわげ!こなみ!
お湯!


2004/01/15 (Thu)
ワイパーを身体につけたんだよ
ネジでさ、おへその穴に固定してね
勤続十五周年だもの
いろいろな人が去っていったもの
自分へのせめてものご褒美だもの

憧れていたんだ、ワイパーのある生活に
誰かが忘れていった骨みたいのが
カッチッカッチって
勤勉に規則正しく動くだろう
滑稽だよ、素敵だよ
でも勘違いしちゃいけない
憧れていたのはワイパーのある生活で
ワイパーそのものじゃないんだから

たしかにワイパーをつけたところで
雨を防ぐことはできやしない
眼鏡だって雨にさらされるから
景色はすぐに滲んでしまう
交差点
信号が赤から青になって
色とりどりに傘の波が動き出して
ぼやけた輪郭はつながって
自分だけ秒単位で遮断される

それでも時々、雲ひとつない夜空を見上げていると
ワイパーがプロペラみたいにブルンブルン回転し始めて
あの星とあの星の間を飛んでいけるんじゃないかって
スイッチをいれてみたりするんだよ


2004/01/14 (Wed)

とある八月、庭にアリクイが迷い込んだ
首輪をしていないところをみると
たぶん、野良アリクイだったのだろう

アリクイは庭で蟻を食べ続けた
長い口先から長い舌を蟻の巣めがけて伸ばし
舌に小石や砂がついても気にすること無く
アリクイはただ蟻を食べ続けた

やがて夏も終わり
蟻が庭からいなくなると
食べるものがなくなったアリクイは
片隅の陶器の置物の側に丸くうずくまり
その定位置から動くことはなかった
時々、長い口先でくしゃみのような
あくびのような
あるいはため息のような
音をたてるくらいで

冬のある朝
アリクイは庭から姿を消した
帰るべき所に帰ったのか
帰るべきではない所に帰ったのか
いつもうずくまっていた片隅の陶器の置物の側には
くぼみが出来ていたけれど
春になりまた次の夏がくると
あやふやになって
くぼみだか何だかわからなくなった


2004/01/08 (Thu)
こんな感じかな
左のてのひらにコースを描いてみる
この親指のつけねあたりがオー・ルージュね
君が人差し指でそれをなぞる

僕たちは今までに何度も
行ったことの無い場所をてのひらに描いた
時にそれは
巨大な砂丘だったり
人々の靴音が響くダウンタウンだったり
あるいは、でたらめな迷路だったり

そして僕たちを旅人と呼ぶには
いつも荷物が多すぎるのだ

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* ILLUSTRATION BY nyao *