プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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明日のことなんて知らないさ
とばかりに少年がスケボーで疾走していたころ
少女は夏休みの宿題を終えたところだった
秋になり
少年が少女に恋をしたころ
少女は別のところで
愛と愛に似たものの違いについて
考えていた
とばかりに少年がスケボーで疾走していたころ
少女は夏休みの宿題を終えたところだった
秋になり
少年が少女に恋をしたころ
少女は別のところで
愛と愛に似たものの違いについて
考えていた
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内地に赴いた息子から手紙がくると
男は目の見えなくなった妻に
いつも読んで聞かせる
内地ではいくつかの戦いがあって
息子はもうこの世にはいなかったけれども
友人が時々
本当に息子がそうするかのように
本当に時々
その老夫婦のために代筆をしている
この物語に悪人は登場しない代わりに
さみしい人も登場しない
ただ手紙を運ぶ配達員だけが
時々
本当に時々
ふと、さみしいとつぶやいて
冷たい両手に息をはくくらいで
男は目の見えなくなった妻に
いつも読んで聞かせる
内地ではいくつかの戦いがあって
息子はもうこの世にはいなかったけれども
友人が時々
本当に息子がそうするかのように
本当に時々
その老夫婦のために代筆をしている
この物語に悪人は登場しない代わりに
さみしい人も登場しない
ただ手紙を運ぶ配達員だけが
時々
本当に時々
ふと、さみしいとつぶやいて
冷たい両手に息をはくくらいで


夜遅くまで
け
の生える音を
聞いていたね
横ぼうのあたりがつっかえたけど
それでも最後には
け
は
け
として立派だったね
翌日、きみは髪の毛を切って
僕だけ
どうしていいのかわからなかった
け
の生える音を
聞いていたね
横ぼうのあたりがつっかえたけど
それでも最後には
け
は
け
として立派だったね
翌日、きみは髪の毛を切って
僕だけ
どうしていいのかわからなかった


世界がいつものように
退屈のようなもので満たされ始めると
ユーコやエミの声も
遠くで聞こえ始める
たんにん、うぜえ
ありえねえ
それ、やばくない?
イイクニつくってろ、ミナモトのヨリトモ
ビブンセキブンで何が止められる
愛とか言ってみろよ
オトナや
オトナになるヒト
ケータイとシンジューなんてゾっとしない
今日のコロッケ・ロール
ソースが足りなかった
から
バババババババババババ
って
小さく
くちマシンガンする
退屈のようなもので満たされ始めると
ユーコやエミの声も
遠くで聞こえ始める
たんにん、うぜえ
ありえねえ
それ、やばくない?
イイクニつくってろ、ミナモトのヨリトモ
ビブンセキブンで何が止められる
愛とか言ってみろよ
オトナや
オトナになるヒト
ケータイとシンジューなんてゾっとしない
今日のコロッケ・ロール
ソースが足りなかった
から
バババババババババババ
って
小さく
くちマシンガンする


くしゃみをしたら
身体が
く
の字になった
何かを見たような気がして
もう一度身体を
く
の字にすると
それは
くつのつま先だった
くもり空の下を
たくさんの人が歩いていた
ところどころに
小さな
く
があったんだよ、って
今なら
あったんだよ、って
身体が
く
の字になった
何かを見たような気がして
もう一度身体を
く
の字にすると
それは
くつのつま先だった
くもり空の下を
たくさんの人が歩いていた
ところどころに
小さな
く
があったんだよ、って
今なら
あったんだよ、って


きっと戻る
その言葉は
僕の聞き違いだったのだろうか
君が
木と戻る
なんて
見事な枝ぶりですね
そうほめると
恥ずかしそうに
ゆさゆさ揺れるものだから
部屋は瞬く間に
葉っぱだらけになってしまう
放っておけば勝手に光合成するから
って
そんな問題じゃない
その言葉は
僕の聞き違いだったのだろうか
君が
木と戻る
なんて
見事な枝ぶりですね
そうほめると
恥ずかしそうに
ゆさゆさ揺れるものだから
部屋は瞬く間に
葉っぱだらけになってしまう
放っておけば勝手に光合成するから
って
そんな問題じゃない


かんぺきなかんづめ
かんぺきなかんづめ
かんぺきなかんづめ
忘れていた呪文をふと思い出して
となえてみる
何が起こるのか、どきどきしていたら
缶詰が三つ出てきて
しかもそれは
完璧だった
肝心の
缶きりを出す呪文が思い出せなくて
かんぺきなかんきり
かんぺきなかんきり
かんぺきなかんきり
となえてみたけど
缶きりは出てこない
かわりにどこかで
カチリ
という音
この部屋で何かが起こったのは確かだ
かんぺきなかんづめ
かんぺきなかんづめ
忘れていた呪文をふと思い出して
となえてみる
何が起こるのか、どきどきしていたら
缶詰が三つ出てきて
しかもそれは
完璧だった
肝心の
缶きりを出す呪文が思い出せなくて
かんぺきなかんきり
かんぺきなかんきり
かんぺきなかんきり
となえてみたけど
缶きりは出てこない
かわりにどこかで
カチリ
という音
この部屋で何かが起こったのは確かだ


列車から降りると
駅の周りは一面
え
の花でいっぱいだった
若い駅員が鉢植えの
え
の花に水をあげている
あれはきっと
春と呼ばれる季節だったに
ちがいない
君が僕のてのひらに
え
と、小さく書いたのも
駅の周りは一面
え
の花でいっぱいだった
若い駅員が鉢植えの
え
の花に水をあげている
あれはきっと
春と呼ばれる季節だったに
ちがいない
君が僕のてのひらに
え
と、小さく書いたのも