プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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イエーイ! 家
俺らのため息というため息 体毛という体毛 のすべて
には窓が取り付けられている 家
窓という窓には俺らの手形
という手形にも窓
ところどころは出窓として取り繕っております
イエーイ!
お涙頂戴 俺らが生きていくために必要な涙をくださいませんか
柱の一本一本 床板の一枚一枚が涙で出来ている
築ニ年の木造住宅なのです
通勤靴に踏まれながらも 靴下を履き続けようとする 家
バスの圧力に屈しそうになりながら なおもその存在 家
階段を降りる階段 クローゼットで待つクローゼット
家を出る家 家に入る家
イエーイ!
床屋のサインポールに朝から話しかけていたばあさん
見せたかった 家
ある日突然に星屑となった
きっと俺らはある日突然に家となる
もっと窓を作っておけば良かった
サインポールをたくさん用意しておけば良かった
抱きしめると 遺影 俺らの 遺影 俺らは 遺影
風と像の見分けがつかない
イエイ イエーイ! 家
足元に咲く花を見れば空の小ささが良くわかる
俺らはこんな小さいもののためには生きていけないねえ と 家
玄関に立ち止まれば向こう側でこっち側と鉢合わせをする 家
俺らが朝食の準備をしている間にも
今日という今日に窓を取り付けている家がある
俺らのため息というため息 体毛という体毛 のすべて
には窓が取り付けられている 家
窓という窓には俺らの手形
という手形にも窓
ところどころは出窓として取り繕っております
イエーイ!
お涙頂戴 俺らが生きていくために必要な涙をくださいませんか
柱の一本一本 床板の一枚一枚が涙で出来ている
築ニ年の木造住宅なのです
通勤靴に踏まれながらも 靴下を履き続けようとする 家
バスの圧力に屈しそうになりながら なおもその存在 家
階段を降りる階段 クローゼットで待つクローゼット
家を出る家 家に入る家
イエーイ!
床屋のサインポールに朝から話しかけていたばあさん
見せたかった 家
ある日突然に星屑となった
きっと俺らはある日突然に家となる
もっと窓を作っておけば良かった
サインポールをたくさん用意しておけば良かった
抱きしめると 遺影 俺らの 遺影 俺らは 遺影
風と像の見分けがつかない
イエイ イエーイ! 家
足元に咲く花を見れば空の小ささが良くわかる
俺らはこんな小さいもののためには生きていけないねえ と 家
玄関に立ち止まれば向こう側でこっち側と鉢合わせをする 家
俺らが朝食の準備をしている間にも
今日という今日に窓を取り付けている家がある
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俺を押しこめようとするな 俺を狭くするな
俺は到着したばかりの華麗なオタクちゃんだ グルグルパンチだ
昨日より少し大人しい犬の頭を撫でているのだ
こら そこのお前 おれを押し込めようとするな たとえ押し込めても
俺を押し込めようとはするな 春に咲く花の名前を一つも言えないのだ
共同で使わなければいけないものたちにも寿命があるのだ
隆盛!経費!肉骨粉!
挙動不審の右足から左足へとバトンタッチする夕焼けのような右腕のような左腕
メタファ メタファ っていらねえよそんなもの クソして寝やがれ
クソが出なけりゃ水を飲みやがれ
ここで一休みしまーす 華麗なオタクちゃんでーす
俺の生い立ちについてのいくつかの覚え書き
昭和42年6月5日。千葉県市原市にある小さな病院で生まれる。
それはそれは玉のような可愛い男の子であった。俺を。
残念ながら当時のことは記憶に残っていない。押し込めよう。
焼きソバに青海苔がかかってないと。と。
怒り出すような男のだった。するな。
窮屈だな。透明で。
ぐるぐる。
ぱんち。
の
可愛い男の子。を
押し込めようとするな 狭くするな
俺を押し込めようとするな 今朝もガラス製みたいなコップをひとつ割ったのだ
割れた破片についてのいくつかの覚え書きと数編
が産卵している海辺に大きくいっぱいのラブレターを書いたのだった
おしまいの予感
でおしまい
俺は到着したばかりの華麗なオタクちゃんだ グルグルパンチだ
昨日より少し大人しい犬の頭を撫でているのだ
こら そこのお前 おれを押し込めようとするな たとえ押し込めても
俺を押し込めようとはするな 春に咲く花の名前を一つも言えないのだ
共同で使わなければいけないものたちにも寿命があるのだ
隆盛!経費!肉骨粉!
挙動不審の右足から左足へとバトンタッチする夕焼けのような右腕のような左腕
メタファ メタファ っていらねえよそんなもの クソして寝やがれ
クソが出なけりゃ水を飲みやがれ
ここで一休みしまーす 華麗なオタクちゃんでーす
俺の生い立ちについてのいくつかの覚え書き
昭和42年6月5日。千葉県市原市にある小さな病院で生まれる。
それはそれは玉のような可愛い男の子であった。俺を。
残念ながら当時のことは記憶に残っていない。押し込めよう。
焼きソバに青海苔がかかってないと。と。
怒り出すような男のだった。するな。
窮屈だな。透明で。
ぐるぐる。
ぱんち。
の
可愛い男の子。を
押し込めようとするな 狭くするな
俺を押し込めようとするな 今朝もガラス製みたいなコップをひとつ割ったのだ
割れた破片についてのいくつかの覚え書きと数編
が産卵している海辺に大きくいっぱいのラブレターを書いたのだった
おしまいの予感
でおしまい


僕たちが独りよがりだと信じて疑わないものは
多くの場合季節の風にさらされている
目や鼻や口
優しくしないでください、と懇願する未亡人の喪服に
しめやかな線香の香りがつく頃になると
沈黙ですら鬱陶しくなる
リンスばかりいじっているとキャップがしまらない
簡単な話だ1デシリットルしか入らない容器が十個集まったところで
1リットルの水しかその中に収めることはできない
そこに何の皮肉やスピードがあるというのだ
まあ想像してみるといい
銭湯に入るとすべての人間が裸になっている
戦場に行くとすべての人間がアフロになっている
この二つの事象の違いについて人は何が述べられると言うのか
ハタン ハタン ハタン
機を織る音がする
ソツのないがんもどきが冒険する合図といえるかも知れない
さあ、ビーズを手にしてごらん
その穴の中にいくつの太陽を入れることができる?
バキッ
旅券事務所横の階段を転がり落ちて鍵盤が明日に向かって陥没する
ポエムが嫌いな父さん
テーマが好きな母さん
僕は今日も人に笑顔を見せるために三十数個の筋肉を使いました
苦笑するのにも同じくらい必要かもしれません
俺たちの海を返せ!
多くの場合季節の風にさらされている
目や鼻や口
優しくしないでください、と懇願する未亡人の喪服に
しめやかな線香の香りがつく頃になると
沈黙ですら鬱陶しくなる
リンスばかりいじっているとキャップがしまらない
簡単な話だ1デシリットルしか入らない容器が十個集まったところで
1リットルの水しかその中に収めることはできない
そこに何の皮肉やスピードがあるというのだ
まあ想像してみるといい
銭湯に入るとすべての人間が裸になっている
戦場に行くとすべての人間がアフロになっている
この二つの事象の違いについて人は何が述べられると言うのか
ハタン ハタン ハタン
機を織る音がする
ソツのないがんもどきが冒険する合図といえるかも知れない
さあ、ビーズを手にしてごらん
その穴の中にいくつの太陽を入れることができる?
バキッ
旅券事務所横の階段を転がり落ちて鍵盤が明日に向かって陥没する
ポエムが嫌いな父さん
テーマが好きな母さん
僕は今日も人に笑顔を見せるために三十数個の筋肉を使いました
苦笑するのにも同じくらい必要かもしれません
俺たちの海を返せ!


バス 食いてえ
ツートン・カラーとか たっぷりの水分を含んだ 薄皮に包まれて
タイヤは曲がったゴムの匂い うは やっぱり
バス 食いてえ
運転手が禁忌する交差点の手旗信号
それはかつて僕が書きなぐった遺書の類 薄皮に包まれている
びっくり どっきり 天然素材のバス 食いてえ
おねしょが直らない俺に母親は苦い薬を飲ませ続けた
丁度その頃 浅野ゆう子の太ももに初めて勃起した 少年の魂よ
バスは食ったか
バスがバスガス爆発 したバスの 平和的有効利用を考えてくれ
バスガイドよ その悲しく澄んだ右手で薄皮を剥いてくれ
ぷるん つるん そしてその果肉を食わせてくれ
遠い砂漠で死んでいった俺の兄弟のために泣けない俺に代わって泣いてくれ
母さん 俺はもう薬なんか飲みたくねえよ
うは バス 食いてえ
ツートン・カラーとか たっぷりの水分を含んだ 薄皮に包まれて
タイヤは曲がったゴムの匂い うは やっぱり
バス 食いてえ
運転手が禁忌する交差点の手旗信号
それはかつて僕が書きなぐった遺書の類 薄皮に包まれている
びっくり どっきり 天然素材のバス 食いてえ
おねしょが直らない俺に母親は苦い薬を飲ませ続けた
丁度その頃 浅野ゆう子の太ももに初めて勃起した 少年の魂よ
バスは食ったか
バスがバスガス爆発 したバスの 平和的有効利用を考えてくれ
バスガイドよ その悲しく澄んだ右手で薄皮を剥いてくれ
ぷるん つるん そしてその果肉を食わせてくれ
遠い砂漠で死んでいった俺の兄弟のために泣けない俺に代わって泣いてくれ
母さん 俺はもう薬なんか飲みたくねえよ
うは バス 食いてえ


見知らぬ少年が大きくなり
間違えていないか
何度か数えなおしてみる
口あとの残った譜面や
カロリーの低い清涼飲料水
忘れるたびに覚えていく
右手では保つことのできない
左手のものたち
定時を少し回り僕は
父の旧姓で手紙を書き始める
間違えていないか
何度か数えなおしてみる
口あとの残った譜面や
カロリーの低い清涼飲料水
忘れるたびに覚えていく
右手では保つことのできない
左手のものたち
定時を少し回り僕は
父の旧姓で手紙を書き始める


桝目をひとつひとつ埋めていく
あなたはまだ
自分が花びらであることに気づいていない
窓の外は想像を絶する想像に包まれ
僕はそれを夕焼けと呼ぶこともできる
かつて靴下をはかない男の子とがいた
もしかしたらあれは僕だったかもしれない
あなたがすべての桝目を埋め尽くすまで
もうしばらくここで
つまらない話をしていようと思う
あなたはまだ
自分が花びらであることに気づいていない
窓の外は想像を絶する想像に包まれ
僕はそれを夕焼けと呼ぶこともできる
かつて靴下をはかない男の子とがいた
もしかしたらあれは僕だったかもしれない
あなたがすべての桝目を埋め尽くすまで
もうしばらくここで
つまらない話をしていようと思う


とても淋しい人と会って
とても淋しい話をした
とても淋しい店でした食事は
そこそこに美味しかった
それからとても淋しい歌を歌って
とても淋しいさよならをした
目の高さで手を振ると
その後姿はもう掌より小さかった
その夜僕は一人きりで
淋しい詩を書いて寝た
とても淋しくない夢を見ていたはずなのに
自分の泣き声で目が覚めてしまった
とても淋しい話をした
とても淋しい店でした食事は
そこそこに美味しかった
それからとても淋しい歌を歌って
とても淋しいさよならをした
目の高さで手を振ると
その後姿はもう掌より小さかった
その夜僕は一人きりで
淋しい詩を書いて寝た
とても淋しくない夢を見ていたはずなのに
自分の泣き声で目が覚めてしまった


空の高いところからするする
吊革が降りてきたので
僕はそれにつかまる
今日はとても飛びたい気持ちなのに
これじゃ何だかわからない話だ
ほうっとしてると
たくさん食べられてきた
ハムやソーセージの
墓場は今ごろどこにあるんだろう なんて
整然と並べられたフラスコのように
かすかな音をたてて
秋は進行していく
僕も少し傾く
吊革が降りてきたので
僕はそれにつかまる
今日はとても飛びたい気持ちなのに
これじゃ何だかわからない話だ
ほうっとしてると
たくさん食べられてきた
ハムやソーセージの
墓場は今ごろどこにあるんだろう なんて
整然と並べられたフラスコのように
かすかな音をたてて
秋は進行していく
僕も少し傾く


船の停泊しない
図書室には
匂いがない
ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす
白い付箋のはられた
いくつかの椅子は
運ばれるだろう
明日という
不確実な日に
あなたが文庫の本を
閉じる
と
図書室も
閉じられてしまう
図書室には
匂いがない
ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす
白い付箋のはられた
いくつかの椅子は
運ばれるだろう
明日という
不確実な日に
あなたが文庫の本を
閉じる
と
図書室も
閉じられてしまう