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こっそりと詩を書く男の人
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たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
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こっそりと詩を書く男の人
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2025/06/20 (Fri)
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2004/06/10 (Thu)
ハッカ味のキャンディーを食べると
その涼しさの中に
原っぱのようなものが広がっている気がして
走ることが苦手な僕はいつも
雲ばかりを見上げてしまう
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2004/06/05 (Sat)
生存率数パーセントの旅に出るため
真夜中のステーションから
僕はシャトルに乗る
たとえ小指ひとつになったとしても
帰るべき場所を
忘れはしない




※MAWさん脚本「1999の空」に
2004/06/03 (Thu)
野原の真ん中に突っ立ていたら
ノックの音がした
もう出たほうが良いのかもしれない
ノートの隅に書いた
遺書のことを思い出して
走ることにした

2004/06/02 (Wed)
夜が街を歩いている
きらきら きらきら
瞬く星や月を身にまとって
夜が昼間の街を歩いている
きらきら きらきら
なんとゴージャスな
きっと昼食もゴージャスに違いない
誰もが夜に注目していたけれど
人殺し!
突然の叫び声が街中に響いて
皆、電柱のように目を瞑ってしまった

2004/06/01 (Tue)
日が暮れていく、僕の脆弱な血管の中を
翼よ、あれがパリの灯だ
けれど、僕の翼はじゃがいもでできている
ポム・ド・テール!
大地のりんごよ、大空を飛べ、飛べったら飛びたまえよ

  エッフェル塔は垂線である
  その垂線をただひたすらに登り続ける僕は言葉なんて知らない
  だから飛んでくる戦闘機をただひたすらに
  両の拳で叩き落すことしかできません
    
    モンマルトルのアパルトマン、西日のあたる一室
    漢字の練習をしているマドモアゼルは僕の懐かしい恋人
    「愛」という字がうまく書けない
    モナムール、そんなに泣いてはいけない
    さあ、僕がじゃがいもを茹でてあげよう
    僕の翼はじゃがいもでできている

  エッフェル塔の下ではマダムたちが落ちてくる戦闘機の翼を茹でる
  あまり味がしないので、僕は塩やバターをたっぷりとつけて食べるのだ
  エッフェル塔の下でたくさん、たくさん食べますよ
  だから僕、もっと戦闘機を叩き落としたまえ、落とせったら落としたまえよ

      セーヌ川の川上から巨大なじゃがいもがドンブラコと流れてくる
      太郎
      あの中には僕の懐かしい太郎がいるはずだった
      巨大なじゃがいもは護岸を削り、木々をなぎ倒し、橋を壊し
      アデュー
      太郎、海へ

  すべての戦闘機を叩き落し、咆哮!あの月に、あの満月に
  被弾してズタズタ、肉体、落下するエッフェル塔から
  ポム・ド・テール!
  のイメージだけが翼となり大地に激しい口づけ
そして僕はじゃがいもを食べたひたすら食べた死ぬほど食べた
エッフェル塔の下で
懐かしい恋人、懐かしい太郎
を抱いて本当は空を飛びたかった


2004/05/31 (Mon)
クリームパンの中を
一頭の牛が西から東へと旅をしていやがる
おい、こら牛、牛よ
マカロニ・ウェスタン野郎の脚をへし折ってやれ
俺は国民年金未払いだったぜ
なあ、将軍様、好きな花の名前はなんだい?
テポドーン
チンポドーン
アイ・アム・ア・ジャパニーズ
心配いらぬ、みねうちじゃ
クリームパンの中を
一頭の牛が泳いでいる
泳いでいやがるんだよ、牛が
おい、こら牛
バスタオルをフライパンにいれちゃいけねえ
カエサルのものはカエサルにだよ
お前のせいで昼と夜とが熟れた果実さ
「かじつ」といっても鹿児島実業高校のことじゃねえぞ
聞いてるのか、マカロニ・ウェスタン野郎
俺は腐ったみかんじゃねえ!
でも眼が腐ってます
眼球の中で死んだ魚のように牛がゲップして
また地球温暖化が進んじまうけど
まあいいか、みねうちだし
それよりクリームパンの中に
ジャム入れたのは誰よ

2004/05/29 (Sat)
郵便屋が大きな声で歌いながら
手紙を一通
白いペンキのはげかかった郵便受けに
置いていった
さっきのは春の歌だったなあ
と思いながら
熱い夏の太陽の下
僕は草をむしり続けた
2004/05/23 (Sun)
いつも君を想っている
いつも君を感じている
君は僕が生まれたとき
どこかに落としてきてしまった
大切なもう片一方
たとえどんなに遠く離れていても
いつもそばにいる
そのことを
忘れないでほしい
2004/05/23 (Sun)
部屋は湿度を保ったまま1℃室温を下げた
コラーゲンをたっぷりと含んだ豚骨が
とろりとろり
太陽の見えない窓に向かって行進を始めている
バター・ビーンのパンチが虚しく空を切ったTVショー
水滴、したたって
レインコートのフードから不定形に
その間にも国境近くの町では
愛する人の帰りを待っている人がいた
2004/05/20 (Thu)
掌の木々が育ちすぎてしまったので
部屋はまた落ち葉で満たされていく
金属疲労した喜びのような朝焼け
台所の隅にある停留所で
君は名の知らぬ街へ行くバスを待っている
その靴は曇り空の下を流れるライン川の色を湛え
僕らの「さよなら」は反転する
落ち葉の裏
もしくはその辺りで


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* ILLUSTRATION BY nyao *