プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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つかまえてきたおたまじゃくし
入れる水槽がなくって
台所からこっそり鍋を持ってきたんだ
当然のごとく母さんに見つかって
こっぴどく怒られて
じゃあ、水槽買ってくれよ
萩ちゃんだって、平野だって、貝瀬くんだって
みんな水槽持ってるよ
母さんはビンタを一発くらわせ
にらみつける
俺も涙目でにらみつける
でも次の日どこからか水槽を調達してきた母さん
買ってきたのか、もらってきたのか
最後まで教えてくれなかったけど
そういえば、母さん
俺なあ、言われたとおり
成長したカエル、もとの田んぼに帰してきんだよ
なんで今ごろこんなこと思い出すのか
自分でも笑っちまうよ
母さん、ありがとう
忘れないよ、母さん
いや、まだ20km先の実家で健在であるが
入れる水槽がなくって
台所からこっそり鍋を持ってきたんだ
当然のごとく母さんに見つかって
こっぴどく怒られて
じゃあ、水槽買ってくれよ
萩ちゃんだって、平野だって、貝瀬くんだって
みんな水槽持ってるよ
母さんはビンタを一発くらわせ
にらみつける
俺も涙目でにらみつける
でも次の日どこからか水槽を調達してきた母さん
買ってきたのか、もらってきたのか
最後まで教えてくれなかったけど
そういえば、母さん
俺なあ、言われたとおり
成長したカエル、もとの田んぼに帰してきんだよ
なんで今ごろこんなこと思い出すのか
自分でも笑っちまうよ
母さん、ありがとう
忘れないよ、母さん
いや、まだ20km先の実家で健在であるが
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心に満月が煌々と輝くこんな夜は
言葉があまりに溢れ出してくるから
何も書かないで眠る
僕はきみたちの支配者じゃないかわりに
きみたちも僕を溺れさせるようなことは
しないでいただきたい
それは僕たちの
何より大切な約束ごと
「明日考えられることは明日」
だから、おやすみ
みなさん
言葉があまりに溢れ出してくるから
何も書かないで眠る
僕はきみたちの支配者じゃないかわりに
きみたちも僕を溺れさせるようなことは
しないでいただきたい
それは僕たちの
何より大切な約束ごと
「明日考えられることは明日」
だから、おやすみ
みなさん


突然空が泣き出して、私は濡れる
そぼ降る雨に濡れる
なのに私はささない
傘をささない
傘をささずにうつむき加減に歩く
歩くのは街
街のなか
そして人ごみのなか
人ごみは駅前のメインストリートから続いて
続く先は百貨店、飲み屋街、パチンコ屋、
それぞれの家路
家路は近く、あるいは遠く
遠くは見通せない
見通せないのは雨脚が強いから
強くなったから
そして私は歩く
傘をささずに歩く
帰る場所があるというのに
こんな日もたまにはいい
きっといいだろう
いいさ、こんな雨の日も
雨はさらに強くなりつつある
あるのは私
雨のなか傘をささずに歩く私
帰る場所を探して家路につく私
うつむき加減に人ごみのなかを
そぼ降る雨に濡れる
なのに私はささない
傘をささない
傘をささずにうつむき加減に歩く
歩くのは街
街のなか
そして人ごみのなか
人ごみは駅前のメインストリートから続いて
続く先は百貨店、飲み屋街、パチンコ屋、
それぞれの家路
家路は近く、あるいは遠く
遠くは見通せない
見通せないのは雨脚が強いから
強くなったから
そして私は歩く
傘をささずに歩く
帰る場所があるというのに
こんな日もたまにはいい
きっといいだろう
いいさ、こんな雨の日も
雨はさらに強くなりつつある
あるのは私
雨のなか傘をささずに歩く私
帰る場所を探して家路につく私
うつむき加減に人ごみのなかを


私はもう涙しません
何故なら、そう決めたからです
だからもう涙しないのです
地球温暖化が進んでいるといわれている昨今
これからの降雨量も心配でしょ
だから貴重な水資源を失いたくないのです
ついでにその他のタンパク質や脂質やミネラルも
だから私は涙しないのです
だから私は涙しないのですが泣くことはします
何故なら涙しなくても泣くことはできるから
場末のキャバレーでウサギの耳が生えたお姉さんの
貧弱な乳房を揉みながら
命乞いする兵士の眉間に銃を突きつけ
唇の端にくそったれな薄ら笑いを浮かべながら
歯の間につまったキャベツの切れ端を
舌でとろうとこんなふうに顔を歪めながらでも
泣くことは可能だからです
だから涙はしないのです
そう決めたのですから
ここでお別れしたとしても涙することはないのです
その夜、病気の妻に代わって台所に立った私は
玉ねぎを刻みながら不覚にもさめざめと涙しました
切れない包丁で細胞をつぶし
硫化アリルをたくさん出してしまったからです
何故なら、そう決めたからです
だからもう涙しないのです
地球温暖化が進んでいるといわれている昨今
これからの降雨量も心配でしょ
だから貴重な水資源を失いたくないのです
ついでにその他のタンパク質や脂質やミネラルも
だから私は涙しないのです
だから私は涙しないのですが泣くことはします
何故なら涙しなくても泣くことはできるから
場末のキャバレーでウサギの耳が生えたお姉さんの
貧弱な乳房を揉みながら
命乞いする兵士の眉間に銃を突きつけ
唇の端にくそったれな薄ら笑いを浮かべながら
歯の間につまったキャベツの切れ端を
舌でとろうとこんなふうに顔を歪めながらでも
泣くことは可能だからです
だから涙はしないのです
そう決めたのですから
ここでお別れしたとしても涙することはないのです
その夜、病気の妻に代わって台所に立った私は
玉ねぎを刻みながら不覚にもさめざめと涙しました
切れない包丁で細胞をつぶし
硫化アリルをたくさん出してしまったからです


納豆をかき混ぜながらきみは
深夜まで見続けた同じ映像に目が釘付けで
醤油とって、と差し出す手に
マヨネーズを渡したとしても
きっと気づかないことでしょう
ときおり
あっ、とか
ふう、とか発しながら
今後の世界情勢なんかを聞いても
私が気の無い返事ばかり繰り返すものですから
かき混ぜる手にも自ずと力が入るよう
二人で暮らし始めてから
2、3の痴話喧嘩を除いては
毎日同じような朝をむかえ
この平和が永遠であるかのように振舞うのですが
それはまったく根拠のないこと
すべてのものは劣化するという
世の法則に照らし合わせれば
安らかな二人の空間も
いずれ消滅する日がくるのでしょう
そんなことを考えていたおかげで
いつまでこうして一緒にいられるんだろうね、と
トンチンカンな謎かけをして
余計に低血圧のきみを苛立たせてしまうのです
深夜まで見続けた同じ映像に目が釘付けで
醤油とって、と差し出す手に
マヨネーズを渡したとしても
きっと気づかないことでしょう
ときおり
あっ、とか
ふう、とか発しながら
今後の世界情勢なんかを聞いても
私が気の無い返事ばかり繰り返すものですから
かき混ぜる手にも自ずと力が入るよう
二人で暮らし始めてから
2、3の痴話喧嘩を除いては
毎日同じような朝をむかえ
この平和が永遠であるかのように振舞うのですが
それはまったく根拠のないこと
すべてのものは劣化するという
世の法則に照らし合わせれば
安らかな二人の空間も
いずれ消滅する日がくるのでしょう
そんなことを考えていたおかげで
いつまでこうして一緒にいられるんだろうね、と
トンチンカンな謎かけをして
余計に低血圧のきみを苛立たせてしまうのです


机の上には地図と時刻表
遥か彼方を夢見て見るが
金と暇がない
枕もとには丸めたYシャツと
初めて買ったエロ本
表紙が意味も無く笑っている
万年床で思うのは
いつもゆう子のことばかり
大人の理屈を押し付ける地方公務員と
群れることしかしない制服たちに囲まれて
毎日は息苦しい
学校になんか行きたくないが
そうしないとゆう子に会えない
予習も復習もせず
つけっぱなした電気のしたで
眠りに落ちていく
足りない睡眠時間は物理の時間に補えばいい
もしゆう子が休むようなことがあったら
適当に切り上げて眠り直せばいい
遥か彼方を夢見て見るが
金と暇がない
枕もとには丸めたYシャツと
初めて買ったエロ本
表紙が意味も無く笑っている
万年床で思うのは
いつもゆう子のことばかり
大人の理屈を押し付ける地方公務員と
群れることしかしない制服たちに囲まれて
毎日は息苦しい
学校になんか行きたくないが
そうしないとゆう子に会えない
予習も復習もせず
つけっぱなした電気のしたで
眠りに落ちていく
足りない睡眠時間は物理の時間に補えばいい
もしゆう子が休むようなことがあったら
適当に切り上げて眠り直せばいい


街のネオンは元気です
居酒屋が並ぶこの裏通りは
嘔吐物と油の匂いがします
なんだか怪しい雲行きだ
今ごろ娘は寝てるだろう
妻も夢見て寝てるだろう
大丈夫、
家の鍵は忘れずに持ってきましたよ
お互い酒の飲み方が上手になりましたね
今日の酔いを明日に持ち越さず
愚痴もそこそこ、バカもそこそこ
語り合う夢の量は減ったけど
だてに皺の数は増えてませんね
それぢゃ、さようなら
おやすみなさい
また会う日まで
お元気で
居酒屋が並ぶこの裏通りは
嘔吐物と油の匂いがします
なんだか怪しい雲行きだ
今ごろ娘は寝てるだろう
妻も夢見て寝てるだろう
大丈夫、
家の鍵は忘れずに持ってきましたよ
お互い酒の飲み方が上手になりましたね
今日の酔いを明日に持ち越さず
愚痴もそこそこ、バカもそこそこ
語り合う夢の量は減ったけど
だてに皺の数は増えてませんね
それぢゃ、さようなら
おやすみなさい
また会う日まで
お元気で


もしも翼があったなら
鳥と間違われて鉄砲で撃たれるかもしれません
飛行機と間違われて
誰かが搭乗しようとするかもしれません
とり人間コンテストの会場はこちらですと
高台に案内されるかもしれません
口の中にお金を放りこまれ
羽を一本むしり取られてしまうかもしれません
「あなたは天使ですか」
と拝まれるかも
「あなたは悪魔ですか」
と祈祷されるかも
そういう可能性も無きにしも有らず
かもしれません
そんな面倒な事にまき込まれることは
真っ平御免なので
スタコラサッサと大空にトンズラです
鳥と間違われて鉄砲で撃たれるかもしれません
飛行機と間違われて
誰かが搭乗しようとするかもしれません
とり人間コンテストの会場はこちらですと
高台に案内されるかもしれません
口の中にお金を放りこまれ
羽を一本むしり取られてしまうかもしれません
「あなたは天使ですか」
と拝まれるかも
「あなたは悪魔ですか」
と祈祷されるかも
そういう可能性も無きにしも有らず
かもしれません
そんな面倒な事にまき込まれることは
真っ平御免なので
スタコラサッサと大空にトンズラです


不安は突然やってくる
朝のまどろみ
通勤途中の満員電車
昼飯のオニギリを食ってる最中
夕げのテレビ
就寝前の床の中
その度に焦燥感にかられても
原因が思い当たらず
したがって
対処の仕様も無く
きっと理由をつきつめていくと
DNAにでも聞いてみなければわかりますまい
朝のまどろみ
通勤途中の満員電車
昼飯のオニギリを食ってる最中
夕げのテレビ
就寝前の床の中
その度に焦燥感にかられても
原因が思い当たらず
したがって
対処の仕様も無く
きっと理由をつきつめていくと
DNAにでも聞いてみなければわかりますまい