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こっそりと詩を書く男の人
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たもつ
年齢:
56
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
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こっそりと詩を書く男の人
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2024/04/27 (Sat)
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2004/02/03 (Tue)

定価は三百円
消費税をあわせれば三百十五円
それはそれとして
僕らは花見に行く
花を見に行く
定価三百円のものを持っていく
午後の春は放っておくと
鉄の酸化する音ばかり聞こえる
だから君は
そんなに泣いてはいけない
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2004/01/29 (Thu)

つるがとべない
つるがとべないつるが
つつつつつるが
がるつるが
とべないがつると
ととべない
とべとべつる
がつる
るるる
るるるるとべない
つるがとべない

どんなに言葉を重ねても
空を見失って
2004/01/23 (Fri)

ちぢんでいく
ちぢんでいくよ

君もそして僕も

まるで雨上がりのアスファルトにある
まだ見たことの無い物質のように

すべてのものは急ぎの用で満たされ
沈黙の波紋に追いついていく

どんなに微細な粒子になっても
つないだ手を離しはしないと
すでに決めていた
2004/01/05 (Mon)

たーちゃん
僕は「たもつ」だから
君は僕を
たーちゃん
と呼ぶ
たーちゃん、それとって
たーちゃん、あれしまって
たーちゃん、どう思う?
君の声に
溶けかかった僕は
瞬時に境界線を取り戻して
僕と僕でないものは識別される

2003/12/25 (Thu)

そう言えば
そんなことを考えるのは
早春のほんの一瞬
少し違う方向から風が吹くときだ
僕は考えた結果を
○と×で星取表におとしていく
そしてまた
そんなことを集めるための
一年が始まる

2003/12/24 (Wed)
背中国の背中法廷では
今日も背中裁判が開かれている
背中!
裁判長の素晴らしい判決に
原告も被告も
手をとり歓喜の涙に
背中を震わせている
背中国の人々の背中に当たる日の光は
いつもあたたかい
冬でもあたたかい
2003/12/15 (Mon)
すっからかんだ
きっと僕には

が入ってるんだろう
酢じゃない
ごぼうの芯などに穴があいている
あの


ちなみに

の入った大根を
ばか大根
なんて僕は呼んでいる
更に言えば
スーパーで安売りしている
うなぎの蒲焼の妙に歯ごたえのいいやつは
ごむうなぎ
これはあまり関係ない
そう、

の話だった
外壁に隔絶された

だけど
道をきちんとつくってあげれば
空とつながることができる
つまり僕の

も空の一部になりえる
と、すかすかの僕が考えている
あの青い空をドロップスにしたら素敵な味になるんだろうね
君はそう言っていた
どこかで幸せに暮らしていてほしい
一度でもいいから
祈っておけばよかった


2003/12/13 (Sat)
試験管の中に
一篇の詩がある
昔、科学者だった父が
生成に成功したものだ

父は本気で
詩で人を救うことができる
と、考えていたようだ
けれど、父が誰を救おうとしていたのか
僕は知らない
何故なら母を
そんなもので救うことはできない
父は知っていたはずだから

父も母ももう
詩の届かないところに行ってしまって
僕は今、言葉を紡いでいる
父の遺志を継ぐとか
母に捧げるとか
そんなものではなくて
僕が科学者になり損なってしまったからに
他ならない

誰に届けようとしているのだろう
誰を救おうとしているのだろう
ただ、誰かの中で
この言葉がささいな化学反応を起こし
わずか一滴の精油みたいなものになれば
僕はそれを詩と呼びたい
2003/12/02 (Tue)
さっきからさ
そこにある

が歪んでるんだよ
いきすぎ、いきすぎ
そうそう
そこをあと3ミリ左に
あっ、だめだめ
勝手に触っちゃいけない
ひとは下だってば
さるのもうちょっと下
騒ぐな、うるさい
2003/11/28 (Fri)
夜中に突然
こどもが泣き出した
夢の中で
転んだ拍子に

を二つに割ってしまったのだ、と

割れるということは
分かち合えるということなんだよ
そう言って二人で半分ずつ持つことにした

あの時の

の半分を
僕はまだ大事に持っている

そして、まだ持っているだろうか
残りの半分を
僕の中の
幼いこどもは

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* ILLUSTRATION BY nyao *