プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
57
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
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こっそりと詩を書く男の人
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2005/10/04 (Tue)
小詩集「書置き」
尖った粘土に
刺さった虫
のように
息だけ
している
息しか
できない
+
明方
キリンの群れが横断歩道を
渡っていく
あれは首長竜の一種だ
と弟に教える
弟は悲しそうな顔をしながら
恐竜図鑑に書き加えていく
+
愛は海よりも
深い
たとえ遠浅でも
海は海だ
愛が愛であるかは
別として
+
たくさんの背中を
見すぎて
父さん、乱視は
進んでいきます
合う眼鏡がなくて
今日も世界は
気持ちが悪いままです
+
弁当箱の
裏についた
米粒のあたりで
宇宙の四百二十三番地が
発見された
+
二人で
もっと大きな
ビルディングを食べよう
明日の話は
それから
+
昨日荷物を
引きずっていた人が
今日は荷物に
引きずられている
その様子を見ながら
母親が子供に
時刻を教えている
+
自分の身体の一部が
埋まっている気がして
深夜
砂場へと出かける
いくら掘っても見つからない
時々何かがあるけれど
身体のどこにも
当てはまらない
+
空は陥落した
その下には
今日も美しい都市が
広がっている
絶えることの無い
笑顔と歌声
確かに
廃墟はあるのだ
人々の皮膚に覆われて
+
色をなくして
列車は走る
既に形を失い
音も名前も失った
それでも車掌が
列車だと言い張るので
運転士は春の土手を
全速力で走る
刺さった虫
のように
息だけ
している
息しか
できない
+
明方
キリンの群れが横断歩道を
渡っていく
あれは首長竜の一種だ
と弟に教える
弟は悲しそうな顔をしながら
恐竜図鑑に書き加えていく
+
愛は海よりも
深い
たとえ遠浅でも
海は海だ
愛が愛であるかは
別として
+
たくさんの背中を
見すぎて
父さん、乱視は
進んでいきます
合う眼鏡がなくて
今日も世界は
気持ちが悪いままです
+
弁当箱の
裏についた
米粒のあたりで
宇宙の四百二十三番地が
発見された
+
二人で
もっと大きな
ビルディングを食べよう
明日の話は
それから
+
昨日荷物を
引きずっていた人が
今日は荷物に
引きずられている
その様子を見ながら
母親が子供に
時刻を教えている
+
自分の身体の一部が
埋まっている気がして
深夜
砂場へと出かける
いくら掘っても見つからない
時々何かがあるけれど
身体のどこにも
当てはまらない
+
空は陥落した
その下には
今日も美しい都市が
広がっている
絶えることの無い
笑顔と歌声
確かに
廃墟はあるのだ
人々の皮膚に覆われて
+
色をなくして
列車は走る
既に形を失い
音も名前も失った
それでも車掌が
列車だと言い張るので
運転士は春の土手を
全速力で走る
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