プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
57
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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キッチンで君と二人
こんにゃくをちぎっていく
娘は一人、二階で
静かに宿題をしている
こうして手でちぎると味がよく染みこむのよ
君が母親から教えてもらったように
僕は君から教えてもらっている
こんにゃくの中心を目指して
ひたすらちぎっていく
その度に中心は移動し
やがてどこかに消えてしまう
ちぎっているようで
実は表面を撫でているにすぎないのだ
こんにゃくについてさえも
僕らは何も語ることなどできない
不必要な言葉に肥え、太り
おそらく人生の折り返し地点など
とっくに過ぎてしまった
鍋がいっぱいになる
それでもまだ
こんにゃくは山積みになってる
これで何を作るの
君に聞くと
わからない
とだけ答える
キッチンが夕闇に沈んでいく
二階の方から鼓動のような
小さな物音が聞こえる
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無題
(私は今、精神的にちょっとずれていて思考が散漫になっています。)
今日、久々にたもつさんの詩を読みました。本当にうらやましい世界を持っておられますね。ただ、こういった世界を持ち続けることはどんなにか疲れることだろうといらぬお節介を覚えました。
「こんにゃく」の連作、とても良いものでした。静謐な語り口ですが決して喪失感のない世界は、近頃の有名小説家とは似て非なる世界観がありますね。そしてきっとたもつさんはサービス精神に溢れていらっしゃるのでしょう。書きたいものだけを書いていては、とてもここまではイメージできないと思われますから。もっとも、たもつさんにはこれくらい朝飯前でしょうか?私には想像もつかないほどの大きなシメージ袋を持っておられるのでしょうから。
今日、久々にたもつさんの詩を読みました。本当にうらやましい世界を持っておられますね。ただ、こういった世界を持ち続けることはどんなにか疲れることだろうといらぬお節介を覚えました。
「こんにゃく」の連作、とても良いものでした。静謐な語り口ですが決して喪失感のない世界は、近頃の有名小説家とは似て非なる世界観がありますね。そしてきっとたもつさんはサービス精神に溢れていらっしゃるのでしょう。書きたいものだけを書いていては、とてもここまではイメージできないと思われますから。もっとも、たもつさんにはこれくらい朝飯前でしょうか?私には想像もつかないほどの大きなシメージ袋を持っておられるのでしょうから。