プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
56
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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2010/02/12 (Fri)
詩
世界中の積木が音もなく崩れ始めた頃
特急列車の白い筐体が最後の醗酵を終えた頃
口笛を吹いていた唇がふと偽物の嘘を呟いた頃
少年から剥がれ落ちた鱗は一匹のアキアカネとなって
ハーモニカ色の空へと飛び立って行った
騒がしい沈黙がある
深く澄んだ騒乱がある
ぼくはある晴れた誕生日の夕方、きみに出しそびれた手紙に残っていた
ありったけの行間を燃やしたのだった
どこかで誰かが銃弾を栞の代わりにして聖書にはさんでいる
シーソー遊びに飽きた若い男女が一枚の様式をベンチに忘れたまま
子供を生みに向日葵畑の向こうへと消えていく
すべての隙間のあちら側には風景があるのだ、と
信じて疑わなかったぼくはすべての隙間を覗き込んでいるうちに
トノサマバッタが引っ張るリヤカーに乗り遅れてしまった
観覧車を掃除していた兄が慰めようとして
鳴かない鳥の鳴き真似をずっとしていてくれた
その声を聞きながらぼくは眠り
深夜になっても眠ったまま朝まで眠った
世界中の積木が音もなく崩れ始めた頃
特急列車の白い筐体が最後の醗酵を終えた頃
口笛を吹いていた唇がふと偽物の嘘を呟いた頃
少年から剥がれ落ちた鱗は一匹のアキアカネとなって
ハーモニカ色の空へと飛び立って行った
騒がしい沈黙がある
深く澄んだ騒乱がある
ぼくはある晴れた誕生日の夕方、きみに出しそびれた手紙に残っていた
ありったけの行間を燃やしたのだった
どこかで誰かが銃弾を栞の代わりにして聖書にはさんでいる
シーソー遊びに飽きた若い男女が一枚の様式をベンチに忘れたまま
子供を生みに向日葵畑の向こうへと消えていく
すべての隙間のあちら側には風景があるのだ、と
信じて疑わなかったぼくはすべての隙間を覗き込んでいるうちに
トノサマバッタが引っ張るリヤカーに乗り遅れてしまった
観覧車を掃除していた兄が慰めようとして
鳴かない鳥の鳴き真似をずっとしていてくれた
その声を聞きながらぼくは眠り
深夜になっても眠ったまま朝まで眠った
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