プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
58
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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「パパ、なんで?」
酔い覚ましの水を飲んでるとき
泣きながら
寝言で娘はそう言った
「パパ、なんで?」
なんでだろう
パパ、
なんでいつも帰りが遅いの?
なんでいっしょに遊んでくれないの?
なんで抱っこしてくれないの?
なんで話を聞いてくれないの?
なんで約束破るの?
パパ、なんで?
君の中にはたくさんの「なんで」があって
そのひとつにさえ
僕は満足に答えることができないのだな
そして水をもう一杯
翌朝、二日酔いの僕は
むかつく胃に豆腐の味噌汁を流し込みながら
今度の週末に娘を動物園に誘おうかと思っている
動物園に行ったて
「なんで」の答えひとつ落ちてるわけじゃないけど
ただ、象はいるはずなんだ
酔い覚ましの水を飲んでるとき
泣きながら
寝言で娘はそう言った
「パパ、なんで?」
なんでだろう
パパ、
なんでいつも帰りが遅いの?
なんでいっしょに遊んでくれないの?
なんで抱っこしてくれないの?
なんで話を聞いてくれないの?
なんで約束破るの?
パパ、なんで?
君の中にはたくさんの「なんで」があって
そのひとつにさえ
僕は満足に答えることができないのだな
そして水をもう一杯
翌朝、二日酔いの僕は
むかつく胃に豆腐の味噌汁を流し込みながら
今度の週末に娘を動物園に誘おうかと思っている
動物園に行ったて
「なんで」の答えひとつ落ちてるわけじゃないけど
ただ、象はいるはずなんだ


いつの間にか眠ってしまったようだ
古い木の匂いがする机に伏したまま
部屋の中はもう夜に染まり
カーテンを少し開けると
差し込むのは
月や
街灯や
家々の灯火
そんなものたちが混合した明かりで
照らされた書きかけの手紙には
拝啓と一言
眠っている間夢を見ていたのだろうけれど
その逃げ行く尻尾を掴み損ね
微かにつけていった傷が痕跡として
手紙って出すことがないから
たぶん手紙というんだね
投函するのはいつも
一番上の引き出し
差し込む明かりを空のグラスに入れ
少し振ってみる
どんな音がするのか知りたくて
耳を近づける
古い木の匂いがする机に伏したまま
部屋の中はもう夜に染まり
カーテンを少し開けると
差し込むのは
月や
街灯や
家々の灯火
そんなものたちが混合した明かりで
照らされた書きかけの手紙には
拝啓と一言
眠っている間夢を見ていたのだろうけれど
その逃げ行く尻尾を掴み損ね
微かにつけていった傷が痕跡として
手紙って出すことがないから
たぶん手紙というんだね
投函するのはいつも
一番上の引き出し
差し込む明かりを空のグラスに入れ
少し振ってみる
どんな音がするのか知りたくて
耳を近づける


銀座は今日も沢山の人で溢れかえっていた
中央通りの歩行者天国を歩いた
人民服を着た小柄な初老の男が弾く胡弓を聴いた
白人の大柄な大道芸人のピカピカと光る赤いつけ鼻を見て
噛み付いてみたいと思った
人ごみを歩くのが苦手な僕は
何度か人とぶつかって
何回か前を歩く人の踵を踏んづけた
そして2回睨まれた
一人は眼鏡を掛けたおばさんで
もう一人は片方の耳にピアスの穴を開けた青年だった
明治屋で輸入雑貨を見て
ドライフルーツがドライドフルーツだと今更ながら気付いた
松坂屋の地下一階のミッシェルショーダンで生チョコの試食をして
口と胃がチョコレートだらけになった
アナスタシア・ジュースの綺麗なオレンジ色にしばし見入った
トイレを探して三越に入った
ついでにアクセサリーショップのショーウィンドウを覗いたが
買ってやる相手なんか誰もいなかった
並木通り4丁目の前から目をつけていた小さな喫茶店で
コーヒーを飲んだ
普通のコーヒーだった
そもそもコーヒーの味の違いなんて僕にはわからなかった
腕時計をしているのに和光を見上げて
時計台で時間を確認なんかしたりした
その上にはたくさんのビルに直線で切り取られた青い空があった
銀座ぎんざギンザ
銀座は今日も動いていた
僕一人がいなくったって銀座はきっと動いていた
僕の存在を証明するものなんて
小さな心臓の鼓動くらいしかなかった
それすら隣を歩く恋人の楽しそうな笑い声にかき消された
そういえば国語辞典を持ってなかったと思い出した
小さな心臓の鼓動と角川の国語辞典といっしょに
有楽町から山手線に乗って
東京駅に向かった
中央通りの歩行者天国を歩いた
人民服を着た小柄な初老の男が弾く胡弓を聴いた
白人の大柄な大道芸人のピカピカと光る赤いつけ鼻を見て
噛み付いてみたいと思った
人ごみを歩くのが苦手な僕は
何度か人とぶつかって
何回か前を歩く人の踵を踏んづけた
そして2回睨まれた
一人は眼鏡を掛けたおばさんで
もう一人は片方の耳にピアスの穴を開けた青年だった
明治屋で輸入雑貨を見て
ドライフルーツがドライドフルーツだと今更ながら気付いた
松坂屋の地下一階のミッシェルショーダンで生チョコの試食をして
口と胃がチョコレートだらけになった
アナスタシア・ジュースの綺麗なオレンジ色にしばし見入った
トイレを探して三越に入った
ついでにアクセサリーショップのショーウィンドウを覗いたが
買ってやる相手なんか誰もいなかった
並木通り4丁目の前から目をつけていた小さな喫茶店で
コーヒーを飲んだ
普通のコーヒーだった
そもそもコーヒーの味の違いなんて僕にはわからなかった
腕時計をしているのに和光を見上げて
時計台で時間を確認なんかしたりした
その上にはたくさんのビルに直線で切り取られた青い空があった
銀座ぎんざギンザ
銀座は今日も動いていた
僕一人がいなくったって銀座はきっと動いていた
僕の存在を証明するものなんて
小さな心臓の鼓動くらいしかなかった
それすら隣を歩く恋人の楽しそうな笑い声にかき消された
そういえば国語辞典を持ってなかったと思い出した
小さな心臓の鼓動と角川の国語辞典といっしょに
有楽町から山手線に乗って
東京駅に向かった


街を歩いていたら
赤いのと
白いのと
2本のアイスを食べながら
歩く青年がいました
よっぽどアイスが好きなんでしょう
早く食べておしまいなさいな
暖かな春の日差しは
アイスにだけは優しくないようですよ
赤いのと
白いのと
2本のアイスを食べながら
歩く青年がいました
よっぽどアイスが好きなんでしょう
早く食べておしまいなさいな
暖かな春の日差しは
アイスにだけは優しくないようですよ