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こっそりと詩を書く男の人
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たもつ
年齢:
57
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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2025/04/22 (Tue)
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2008/04/26 (Sat)

朝も夜もわたしたちは
わたしたちの身体を
繰り返していく
細く覚束ない手つきで
少しの過ちを訂正しながら
そのような過程を
日々の営み、と
呼んだりもするが
本当は命ひとつの重さすら
正確に量ることはできないのだ
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2008/04/24 (Thu)
 
使い古された祈りのように
どこまでも机が並んでいます
その先には針葉樹林があって
仲の良い母と子が
なくした傘を探しています
木洩れ日が揺れて
ときどき音なども聞こえてきます
 
2008/04/22 (Tue)

消防署の隣に
積木で家を造りました

小さな家でしたが
お祝いにひとつ
ほおずきを添えました

出会ったときには
もう家族でした
 
2008/04/14 (Mon)

人体模型は海を見ていた
筋肉の組織も内臓も剥き出しなのに
それは自分の何をも語りはしない
こうしていると
かつては本当の人間だったのかもしれない、と思う
電池の切れた玩具を
大事そうに抱えていた気さえするのだ
 
2008/04/12 (Sat)

01
椅子に椅子が座る
約束は
決して泣かないこと
色鉛筆に魚が群がって
明日の支度をしている

02
階段は優しい
黙って骨を集めてくれるから
時計を正しく合わせる
各駅停車は
一人きりじゃない

03
ケーキとワニが競走する
ケーキは動けない
ワニは動かない
交差点で笑っていた小学生は
タンポポのパイロットになる

04
プールのお墓で
紙に触っていると
風鈴に似た音がする
詰めるための部屋は
空っぽの入口を開けたまま

05
空き缶に佐藤さん、落ちる
空き缶に鈴木さん、落ちる
子どもは空き缶の絵を描き続ける
掴まることなどできないのに
手すりはまだ残っている

06
ハンドルを洗濯する
曲がっているところを直して
夏に近づけていく
窓から見えた、あれはきっと
何かの間違いなのだろう

07
こんにちは、煙突
こんにちは、草
ここでキャッチボール
していていいですか
死にそうになるまで

08
屋上で弁当が羽化している
箸を忘れた生徒が一人
理科室で溺れている
排水溝に落としたお手玉を
夕べ遅くまで心配していたのに

09
石油を買いに行った
途中、静かな姉に会った
地球儀のそば
お嫁さんのように丸くなって
なくした靴を探していた

10
誰にも気づかれないように
桜の花びらで電話遊びをしたね
横断歩道がでたらめの民謡を歌って
警官に連れて行かれるのを
ずっと見ていたね
 
 
2008/04/08 (Tue)
「笑いと涙のBen’sCafe・ぽえとりー劇場」に参加します。
主催者の服部さんから正式な告知がありましたので、こちらでも告知しておきます。
日時:4月20日(日)
詳細はこちらをクリック
2008/04/07 (Mon)
昨晩、眠れない僕に
妻が言い訳を考えてくれた

励ましの言葉はたどたどしく
いつものように
ありふれていた

外の方から
雪かきの音が聞こえてくる

真夏だというのに
人は忙しくしている
2008/04/04 (Fri)
夢の中でキリンと友だちだった
野原や森を走り回って虫とりをした
僕の運転でドライブした
キリンはサンルーフから首を出して
ご機嫌に歌った
作ってきたお弁当を文句ひとつ言わず
ウィンナーも卵焼きも食べてくれた
普段は無口なのに良くしゃべった
砂浜に座って夕日を眺めた
たぶん昔からの友だちだった
何故かわからないけれど
もうお別れすることになっていた
夢から覚めて
キリンに手紙を書いた
書くべきことはわかっていた
手紙を渡すためにまた寝た
二度と会えなかった
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* ILLUSTRATION BY nyao *