忍者ブログ
こっそりと詩を書く男の人
  プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
56
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
  ブログ内検索
  月間アーカイブ

  最新記事
(04/10)
(03/29)
(03/27)
(03/22)
(03/20)
  最新コメント
[09/10 GOKU]
[11/09 つねさん]
[09/20 sechanco]
[06/07 たもつ]
[06/07 宮尾節子]
  最新トラックバック
  投票所
     
クリックで投票
 ↓ ↓ ↓
人気blogランキング
    
  バーコード
  カウンター
[495] [496] [502] [503] [504] [505] [506] [507] [508] [509] [510]
2024/05/21 (Tue)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2004/11/12 (Fri)
触覚の先端ではもう無くしたての繊細な産毛
 幾千とおりの声が転回を始めている
  その閃光は深く深く脳を焦がし
   僕の両手から溢れるハチミツを虹色に染め
    やわらかく着地を始める そして舐める 

 薄透明な羽に浮かぶ葉脈のような羽脈
  ジョン と呼んで アン と犬は吠えた
   犬の名はジョンではない
    何と呼んでも アン と吠える犬
     ジョン 淋しいジョン
      シカゴの埃くさいマンションの一室で朝を待ちきれずに
       大好きな四月の暗闇の中にダイブしたジョン

  複眼を構成する眼 そのすべてに僕は映っているか
   重たい瞼に耐えかねて世界を遮断してはいないか
    たとえば恐怖 たとえば怒声 たとえば懇願
     僕は映っているか 僕は見ているか
      たとえばダイブ ジョンのダイブ
       誰も見届けなかった 淋しいジョンのダイブ

   花を見つけられないミツバチが柔らかな空気のなか
    透明なコップの縁にとまっている
     ジョンと呼んでも返事をしない それはもっと別の音
      僕を刺して絶命していったたくさんのミツバチたち
       かつて僕はその毒嚢で溺れたかった
        気がつけばジョンもミツバチも消えている
         コップから僕がこぼれ始める

PR
この記事にコメントする
name*
title*
color*
mail*
URL*
comment*
password* Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
忍者ブログ [PR]

* ILLUSTRATION BY nyao *