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こっそりと詩を書く男の人
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たもつ
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男性
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1967/06/05
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こっそりと詩を書く男の人
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2024/03/29 (Fri)
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2001/11/28 (Wed)
桜の枝を折ったジョージは
一生砂漠の砂を数え続けるという
罰を受けた

ああ、それならいっそのこと死刑にしてください
そう懇願したが

いやいや、罰とはそういうものなのだ
裁判長のこの一言で閉廷となった

ジョージは毎日毎日砂漠の砂の数を数え
自らの死を望んでいたものの
やがて自分がしていることの尊さを知り
いつしか
この砂漠の砂の一粒になりたいと
思うようになった

そして、気付けば
ジョージは砂の一粒になって
風に吹かれていた

砂漠を構成する砂のすべては
このような魂でできており
だから、砂漠は
果てしなく尽きることがないのである

ここまで書いたロレンス博士は
ふん、馬鹿げた物語を書いたものだ、と
紙を丸めてラクダとともに旅を続けた

丸められた紙は風にとばされ
ジョージ少年のところに届いた
それを読んだ少年は
桜の枝を折ってしまったことを
父親に告白しようと決心した
そこには、正直になれば裁かれることはないという
少年なりの計算があったのかも知れない


そして今、これを書いている私は
未だに砂漠というものを
知らないでいる

我が心は砂漠のようである、
そんな比喩を思いついたのだが
それを検証する術を
知らないでいる

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