プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
57
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
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こっそりと詩を書く男の人
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2012/06/27 (Wed)
詩
休日のオフィスでひとり
コピーをとってる
何度とり直しても
文字や記号は
羽をはやし逃げてしまうから
白い紙だけが高く積まれていく
明日までに終えなければ、
と思う
明日がくることが
当然のことのように
窓の外から波音が聞こえる
高い建物が並んでいるけれど
それでも背伸びをすれば
うっすらと海も見える
休日のオフィスでひとり
コピーをとってる
何度とり直しても
文字や記号は
羽をはやし逃げてしまうから
白い紙だけが高く積まれていく
明日までに終えなければ、
と思う
明日がくることが
当然のことのように
窓の外から波音が聞こえる
高い建物が並んでいるけれど
それでも背伸びをすれば
うっすらと海も見える
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2012/06/26 (Tue)
詩
下着の縦と横が
垂直に交わる
そのようなところが
指定の喫煙所
煙にまみれ
自転車はすべて
曲がっている
下着は優しい
縦と横があるから
指は縦をなぞり
そのままついと
対角線に進み
進むと
進めない自転車
乗れない自転車
対角線が見つからずに
さらに曲がる自転車
両親の背中は
いつも淋しそうだった
と語り合う喫煙者たち
下着のお礼を
両親に言いたい
と語り合う喫煙者たち
違法駐輪は駄目
と下着売場で呟く主任も
そこから先の話も
愛を捨てられない
下着の縦と横が
垂直に交わる
そのようなところが
指定の喫煙所
煙にまみれ
自転車はすべて
曲がっている
下着は優しい
縦と横があるから
指は縦をなぞり
そのままついと
対角線に進み
進むと
進めない自転車
乗れない自転車
対角線が見つからずに
さらに曲がる自転車
両親の背中は
いつも淋しそうだった
と語り合う喫煙者たち
下着のお礼を
両親に言いたい
と語り合う喫煙者たち
違法駐輪は駄目
と下着売場で呟く主任も
そこから先の話も
愛を捨てられない
2012/06/24 (Sun)
詩
運河に沿って
空の下駄箱が並ぶ
靴はまだ誰かの
想像でしかないから
父は今朝も裸足のまま
戦争に出かけた
船着場で
子どもが遊ぶ
声は聞こえなくても
音でわかる
裏の楊おばさんが
赤い鶏卵の入った
買い物袋を提げて
歩いてくる
蟻の行列を
器用に跨ぐ
乳房が揺れる
運河に沿って
空の下駄箱が並ぶ
靴はまだ誰かの
想像でしかないから
父は今朝も裸足のまま
戦争に出かけた
船着場で
子どもが遊ぶ
声は聞こえなくても
音でわかる
裏の楊おばさんが
赤い鶏卵の入った
買い物袋を提げて
歩いてくる
蟻の行列を
器用に跨ぐ
乳房が揺れる
2012/06/23 (Sat)
詩
椅子に座ると
海が見える
水平線の向こうでは
犬が笑っている
知らない異国の言葉で
信号が変わり
スクランブル交差点が
背丈の違う人々で
溢れかえる
皆、舗装を痛めないように
優しい歩調ですれ違ってる
立ち上がる
邪魔にならない場所まで
椅子を動かす
椅子に座ると
海が見える
水平線の向こうでは
犬が笑っている
知らない異国の言葉で
信号が変わり
スクランブル交差点が
背丈の違う人々で
溢れかえる
皆、舗装を痛めないように
優しい歩調ですれ違ってる
立ち上がる
邪魔にならない場所まで
椅子を動かす
2012/06/21 (Thu)
詩
砂漠にさくらが咲いた
砂漠中の魚が集まってきて
あたり一面、銀色に輝いている
わたしが目を閉じると
さくらは散り
砂は空へと帰っていく
そして魚たちはみな
記憶の届かないところへと
逃げて行ってしまう
砂漠にさくらが咲いた
砂漠中の魚が集まってきて
あたり一面、銀色に輝いている
わたしが目を閉じると
さくらは散り
砂は空へと帰っていく
そして魚たちはみな
記憶の届かないところへと
逃げて行ってしまう
2012/06/13 (Wed)
詩
ダムのほとりにある木造の役場に
申請書を出した
数枚の資料を添付した
簡素な手続きで済む些細なものでも
無いと困ることが時々ある
花が咲いている
名前が思い出せない
きみが好きだった花はもう
名前しか思い出せないのに
ダムのほとりにある木造の役場に
申請書を出した
数枚の資料を添付した
簡素な手続きで済む些細なものでも
無いと困ることが時々ある
花が咲いている
名前が思い出せない
きみが好きだった花はもう
名前しか思い出せないのに
2012/06/10 (Sun)
詩
コンクリートの上で
小ぶりの卵が朝露に輝いていた
トンネルを抜けた役者たちは
そのまま川沿いを進んだ
数メートル手前まで来ている、
あれはたぶん桜前線
ほんの少し音がするね
上り坂もだらだらと長く続く
コンクリートの上で
小ぶりの卵が朝露に輝いていた
トンネルを抜けた役者たちは
そのまま川沿いを進んだ
数メートル手前まで来ている、
あれはたぶん桜前線
ほんの少し音がするね
上り坂もだらだらと長く続く