プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
56
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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2010/08/28 (Sat)
詩
汽笛が鳴って観覧車が発車する
ゆっくりとした速度で空を進む
向かいの席に座った初老の女性が
リンゴを剥いている
いかがですか、と勧められ
親戚でも無いのに半分をいただいた
リンゴは特別好きな食べ物ではないけれど
嫌いでもないので美味しかった
窓の下に見える建物や人が小さくなっていく
同じように女性もわたしも小さくなっていく
トンネルの入口が近づき
煙が入ってこないように慌てて窓を閉める
真っ暗な闇の中で
身体が身体で呼吸をしていることがわかる
トンネルを抜けて再び明るくなると
お互い姿が見えないほどに小さくなっている
窓からは遥か遠くに広がる牧場の干草しか見えない
この観覧車はどこまで行くのですかね
と尋ねられたので
いつか元の場所に戻るんですよ
そう笑って答えてはみたものの
いつ元の場所にに戻るかなんて
わたしにもわからない
汽笛が鳴って観覧車が発車する
ゆっくりとした速度で空を進む
向かいの席に座った初老の女性が
リンゴを剥いている
いかがですか、と勧められ
親戚でも無いのに半分をいただいた
リンゴは特別好きな食べ物ではないけれど
嫌いでもないので美味しかった
窓の下に見える建物や人が小さくなっていく
同じように女性もわたしも小さくなっていく
トンネルの入口が近づき
煙が入ってこないように慌てて窓を閉める
真っ暗な闇の中で
身体が身体で呼吸をしていることがわかる
トンネルを抜けて再び明るくなると
お互い姿が見えないほどに小さくなっている
窓からは遥か遠くに広がる牧場の干草しか見えない
この観覧車はどこまで行くのですかね
と尋ねられたので
いつか元の場所に戻るんですよ
そう笑って答えてはみたものの
いつ元の場所にに戻るかなんて
わたしにもわからない
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