プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
57
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
ブログ内検索
カテゴリー
月間アーカイブ
最新コメント
[09/10 GOKU]
[11/09 つねさん]
[09/20 sechanco]
[06/07 たもつ]
[06/07 宮尾節子]
最新トラックバック
カウンター


薄暗いプラットホームから
各駅停車の
ジェットコースターに乗る
あの日、僕は
いったいどこに行きたかったのだろう
雨降りの遊園地で
もう手をつなぐ人すら
いないというのに
PR


無人のソファーで
出されたクイズが
回答のないまま
水分を保っている
国道の方から
豆腐の崩れる音がする
扉を開ける
流線形の海へと続いている
お父さん、お母さん
あたりまえのように
あの頃には戻れない
側にいるだけで
安心して楽しかった


砂漠の真ん中で
電話が鳴っている
誰も出ることなく
鳴り続けている
やがて一人の子どもが
受話器を取る
要件を聞くと
急いで親を呼びに走り出す
足跡は風に崩れ
電話は砂に埋もれていく
それでも子どもは走る
伝えなければならない、
大事な話である気がした


今年も兄からお中元が届いた
かわいそうな兄
控除の申請をしている間に
モールス信号の打ち方を
すっかり忘れてしまった
昨年いただいた
魚介を模した玩具に躓いて
午後は三時五十分になる
かわいそうな兄
控除の申請をしている間に
モールス信号の打ち方を
すっかり忘れてしまった
昨年いただいた
魚介を模した玩具に躓いて
午後は三時五十分になる


蓋のない空だった
懐かしいものは懐かしいまま
浮かんでいればよかった
ジュラ紀の喫茶店で
向かい合わせに座る
また会えたね、何億年ぶりだろう
むかし話せなかったことを
いくつか話した
それでもやっぱり
話せないことの方が多かった


学齢期をむかえた父が
レジに並ぶ
帳面と鉛筆を買ったのに
店を出ないで俯いている
帰る場所がわからないらしい
どこから来たの、と聞くと
わからない、とだけ答える
やがて見かねた母が迎えに来る
父の乗った車椅子を押して
寝室に帰っていく
ままごとみたいに
すべて忘れていくんだね
すべて忘れて
きれいになっていくんだね


虫たちの羽音やおしゃべりが
ゆっくりと化石になりました
枝分かれした菌糸の先端に偏西風が吹いて
地球は卵のまま午後をむかえています
今日はあまり口を開けないでくださいね
体の中に外が入ってしまいます