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こっそりと詩を書く男の人
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たもつ
年齢:
56
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
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こっそりと詩を書く男の人
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2009/11/19 (Thu)


昨日より冷たい君の
手を引いて
坂道を上る
君の腕が肩から
肩から抜けてしまわないように
そっと引いて上る

途中、誰がつくったのか知らないけれど
昔からある赤茶けた工業地帯が
野原の奥の方へと連なっている
今日はお土産になりそうな
部品のようなものや
草花のかけらも見つからない

坂の上にある
小さな無人駅の改札を通り抜けて
車両番号の消えかかった列車に乗る
ただ列車の中で
呼吸をするために

とりとめも無い言葉を
拙い接続詞でつないで
発車していく
いつから僕らは
戦うことをあきらめてしまったのだろう
最初のトンネルにさしかかるころには
頭を垂れて
砂糖菓子のように眠っている


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たもつ様
こんにちは、坂井です。
私たちの日常は接続詞によって繋ぎ止められているのでしょう。それは各人の歩んできた道のりで、「そして」だったり時には「しかし」だったりするのでしょうね。
最近ネット上で拝見する詩はとても表現に速度があって、それはそれでいいのですが、言葉が思惟を追い抜いてしまっているように感じています。私はたもつさんの歩く速度で語る書き方に魅せられます。
坂井一則 2009/11/21(Sat)08:57:21 編集
>坂井一則さん
こんにちは。いつも感想ありがとうございます。
「歩く速度」と言っていただけて嬉しいです。
僭越ですが、坂井一則さんの詩をネットで検索させていただきいくつかまとめて読めるサイトを見つけました。
いろいろと読ませていただきましたが、語りかけるような書き方や、遠くに詩がいるなあ、と思っていたらすっとすぐ近くに来て何か大切なものを落として去っていったりとか、とても良いものを読ませていただきました。
たもつ 2009/11/21(Sat)17:14:34 編集
旅立ち
私の拙い作品をお読みいただいたご様子、痛み入ります。どら○○亭に掲載されている作品は、私の仲間の作成したHPでした。当時は生活に忙しく、ただただ同人誌の締切り用でしたが、今思うと、そこそこですが充実していたと思っています。
現在50代に入り、いまさらですが、自分の詩探しの旅にでました。手始めにネット上の詩にはどんなものがあるのだろうとしていた矢先、たもつさんの作品に出会いました。正直驚きました。私はいままでなにをしてきたのだろうと考えてしまいました。私は19才から20才の一年間、ある詩人が講師の添削講座で詩を書いて、ちょっといい気になって、それから30年間、紆余曲折しながらも今日まで書いてきましたが、もしかしたら私は高野喜久雄を懸命に真似ていた20才より私の中の詩心は止まってしまっていたのではないか、と思いました。(ごめんなさい、他人のHPで自分のことばかり書いてしまいました)
たもつさんの作品、本当に楽しみにしております。
坂井一則 2009/11/22(Sun)18:59:35 編集
>坂井さん、ありがとうございます
旅立ち。いくつになってもその心は忘れてはいけないのですね。自分も最近行き詰ってます。自分も持ち上げられたりして、いい気になっていたのでしょう。
先輩に負けないように、恐れることなく旅立ちの気持ちを取り戻そうと思います。ありがとうございました。
たもつ 2009/11/24(Tue)22:59:41 編集
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