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こっそりと詩を書く男の人
  プロフィール
HN:
たもつ
年齢:
56
性別:
男性
誕生日:
1967/06/05
自己紹介:
こっそりと詩を書く男の人
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2024/04/26 (Fri)
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2005/01/27 (Thu)
ホッチキスの針よ
俺の兵隊となれ
兵隊となり武器を持て
突撃
そして発射
せよレトロ光線
七十年代のビビビ
人間万事バンジージャンプ
ロープをつけずに
ジャンプした俺の恋人
ばっかみたい
が口癖だった
まつげが長くて
ばっかみたいな話が
好きな人だった
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2005/01/19 (Wed)
心臓は崖へとつながっている
推定二百メートル
くらいでしょうか
そこから下を覗きこむのも可ですが
寧ろ僕は
ヤッホー
の魅力にとりつかれいつまでも
ヤッホー
ヤッホー
と繰り返すのです
僕が僕の中で転落するとき
音がします
いつも決まって同じ音です

2005/01/18 (Tue)
僕の口から悲しみが語られると
その唇の端から
巨大な戦艦がゆっくりと進みだす
奏でよ!軍艦マーチ!
それは「エリーゼのために」だ!
数日後街は廃墟となり
道路のようなところに残された卵を
僕は一つ茹でて食べた
2005/01/18 (Tue)
通勤カバンの中身が
巨大なネコの昼寝だらけ
暴発、し、俺!走り!抜ける!
山形屋とトヨタの間の路地を
あらぬ方へよからぬ方へ
俺の影を位牌にしてくれ
俺の位牌をKIOSKで売ってくれ
ひとつたりとも残さず売ってくれ
「嫌です」
俺の悲しみなど知ったことか
と投げつけたのは
それはそれはカラフルな静物
2004/11/24 (Wed)
薄透明の液体の中で僕の体積が膨張する
と PMとAMは分解され
いつか見たことのある景色へと再生が始まる
沈殿していく毛髪という毛髪 関節という関節
は祭の夜のような雄叫びをあげるが
そのすべてを視線がかき消してしまう
言葉は時としていくつかの選択肢である
僕が ではない
液体が!
僕を直視している
2004/11/04 (Thu)
見知らぬ少年が大きくなり
間違えていないか
何度か数えなおしてみる
口あとの残った譜面や
カロリーの低い清涼飲料水
忘れるたびに覚えていく
右手では保つことのできない
左手のものたち
定時を少し回り僕は
父の旧姓で手紙を書き始める

2004/11/03 (Wed)
桝目をひとつひとつ埋めていく
あなたはまだ
自分が花びらであることに気づいていない
窓の外は想像を絶する想像に包まれ
僕はそれを夕焼けと呼ぶこともできる
かつて靴下をはかない男の子とがいた
もしかしたらあれは僕だったかもしれない
あなたがすべての桝目を埋め尽くすまで
もうしばらくここで
つまらない話をしていようと思う
2004/10/23 (Sat)
下駄箱の中
君はいったいどれくらい
神と呼ぶものに
お祈りしていたというの
十七歳だったころの
愛されていた少年よ
牛皮の匂いがする両手で
夕日のたまごを包み込んで
2004/10/21 (Thu)
この街にあるピアノの
ひとつひとつに
シールのようなものを貼っていく

たったそれだけのことで
君との近さや
遠さを
はかることができるのかもしれない

僕の心臓のすぐ側
台風の近づく雨の音を
君は聞いている

2004/10/20 (Wed)
きらびやかな服を着て
きらびやかな街に出て
たまごの美味しいお店で
美味しいたまごを食べ
たまごが美味しかったと
あなたに電話をした
何て答えたのか覚えてないけれど
あの日はあなたも
どこかのきらびやかな街で
ひとりだったと思う
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* ILLUSTRATION BY nyao *